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お知らせ
夏休み大学探検2022を実施しました

 多元物質科学研究所では、2022年8月3日、「ナノってなんナノっ?」と題して、村松淳司研究室、蟹江澄志研究室、西堀麻衣子研究室が合同で「夏休み大学探検2022」を実施し、仙台市内の中学生11名が参加してミクロンよりも小さいナノの世界の不思議について学びました。
 開講式では、多元研所長の寺内正己教授から、新しい何かを覚えることも大切ですが、今回の大学探検では新しい疑問や不思議だなと思うことを見つけて欲しい、そして安全に過ごして下さい、と挨拶がありました。また、蟹江澄志教授からは、目で見てわかりやすい実験なので気楽に楽しんで下さい、とお話がありました。
 講座では、松原正樹講師が、「ナノ」のサイズはどのくらい小さいのかについて、また、今回合成する金ナノ粒子の特徴や、合成に用いる機器の使い方や注意点、実験の手順などについて、クイズを交えながら分かりやすく解説しました。手袋とゴーグルをしっかり着けて行った実験では、大学生、大学院生のサポートを受けながら、ピペットマンなどの機器を用いて、参加した中学生全員がそれぞれ金ナノ粒子を合成して観察しました。合成した溶液の色が、微妙に異なる人がいるのはなぜか、などについても詳しい説明がありました。さらに、実験室を見学し、金ナノ粒子を遠心分離器にかけて観察したり、電子顕微鏡を実際に操作しながら観察したり、ガラス容器に入った磁性流体に磁石を近づけて観察したりしました。
 閉講式では、村松淳司教授から、ピペットマンのような科学機器を用いることによって、みなさん同じような実験結果が出たと思います。科学の実験では、誰がやっても同じ精度で実験できる工夫が大切だということも覚えておいて下さい、とお話がありました。
 「夏休み大学探検」は、世界トップレベルの東北大学の科学研究者から最先端の研究についての話を聞いたり体験活動を行ったりしながら、科学の楽しさ・おもしろさを体験するイベントで、本学出身の田中耕一先生がノーベル化学賞受を受賞したのを記念して始まり、仙台市教育委員会が「サイエンススクール」の一環として実施しています。今回は、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策を行ったうえで実施しました。

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写真(左):寺内正己所長から挨拶がありました
写真(中):スタッフ紹介、写真右から、村松教授、蟹江教授、大須賀助教、二宮助教
写真(右):松原正樹講師による講義「ナノってなんナノっ?~おどろきの金ナノ粒子~」

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写真(左):粒子をバラバラにする前の金ナノ粒子を観察しました
写真(中):実験の前に手袋とゴーグルを着けました
写真(右):ピペットマンを使って実験に挑戦しました

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写真(左):合成した金ナノ粒子を遠心分離器にかけるとどうなるか観察しました
写真(中):デジタルカメラを搭載した顕微鏡で観察しました
写真(右):電子顕微鏡を実際に操作しながら観察しました

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写真(左):ガラス容器に入った磁性流体に磁石を近づけて観察しました
写真(中):磁石を近づけると、トゲトゲした液体が磁石と一緒に動きます
写真(右):閉講式で村松淳司教授から挨拶がありました
 
関連リンク:
仙台市教育委員会
ハイブリッドナノ粒子プロセス研究分野(村松淳司研究室)
ハイブリッドナノシステム研究分野(蟹江澄志研究室)
高分子ハイブリッドナノ材料研究分野(西堀麻衣子研究室)