いよいよ本家、嬉野温泉との成分を比較する。
ここで問題にぶち当たる。
種々調べても、嬉野温泉のpHで9になるようなところはない。温泉本やweb解説等でも取り上げられている、pH 8.6を有する温泉も探すことができなかったのだ。
これはどういうわけか。
嬉野温泉を代表する、大正屋については、ネット上の1978年の成分表が確認できる程度であった。これにはpHは無記載であった。
そこで、下記のデータでは誠に不本意ながら、和多屋別荘と、大正屋・椎葉山荘(嬉野温泉中心から南方山沿い)のものを追加掲載した。
なお、表中の各イオン濃度値は、浴室に掲げてあるような mg/kg単位ではなく、物理化学的考察が可能な、mmol/L単位になっているので、注意が必要である。
表の中のイオン当量(モルイオン当量)とは、イオンの価数を加味した濃度単位で、陽イオンのイオン当量と陰イオンのイオン当量は必ず一致しなければならず、分析の精度を表す指標となる。
ただし、各イオンの分析法が多種にわたっているので、一致することはほとんど望めない。10%程度の差はなんとか許せる範囲であろう。それにしても合わないなあ・・・
(上記のpdfファイルが必要な場合はこちら)
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