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ひとりごと その2 |
2010年04月14日(水) |
嬉野温泉豆腐“風”がなぜできたか。考察編 |
嬉野温泉は、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、昔でいうと、重曹泉に近い。
弱アルカリ泉(pH7.5-8.5)ナトリウム含有量:試料1kg中400-500mg程度。
また、カルシウムやマグネシウムの量が少ないため、豆腐をpHの作用で溶かす。
カルシウムやマグネシウムは、豆腐を凝固させる方向に働くため、これらの含有量が少ない方がいいだ。
(このことについては別の日に考察しよう!)
また、これは一般に言われるような、タンパク質を分解しているわけではなく、「分散」という物理化学現象。逆に、豆腐がにがりでできるときは「凝集」という物理化学現象。
道後温泉のお湯でも同様な嬉野豆腐ができるといわれている。道後温泉本館はpH 9の単純泉で、重曹が入っているかどうかは忘れた。
ともかく、4/12に中山平温泉に行ったときに、泉質が嬉野温泉に似ているので、煮ると溶けるのではないか、と思ったわけ。
念のため、弱アルカリ泉のお湯が全部豆腐を溶かすわけではない。あくまでも、ある成分の割合のときだけ!
これについても最終的に考察しよう!
なお、ということは温泉チャンピオン、郡司さんの言う日本3大美人の湯に入れてもらってもいいかもしれない。
いわゆる石膏泉や正苦味泉のように、カルシウムやマグネシウムが入ると、その名と同じく、苦みがありますし、それらの水和作用による入浴後のべとべと感がある。
その点、中山平温泉・鳴子ラドン温泉の泉質にはそれらがなく、純粋な重曹泉に近いので、べとべと感はなく、炭酸水素イオンの働きによる、つるつる感をもつのではないか、と、私は考えている。
話を豆腐に戻そう。
同じ鳴子温泉でも、重曹泉の多い、「東鳴子」や「川渡」、それに「鳴子温泉」の中の重曹泉ではpHが低い(pHが8.5以下)こと、あるいはカルシウムやマグネシウム、アルミニウムのような2価以上の金属イオンが多いので、豆腐は溶けないだろう。
その点、中山平はどこの温泉もpHが8.5を超えるかその付近にあり、かつ2価以上のイオンが非常に少ないので、豆腐は溶けるのではないか。
温泉豆腐を中山平温泉のウリにしても十分に特色は出せそうだ!
中山平温泉豆腐!きっといつの日か、食べられるときが来るだろう!
というわけで、夕食のおかずに、早速「中山平温泉豆腐」を作った。
豆腐に対してかなり多めの玉鳴号で煮ると、非常に溶けやすい。
本当にクリーミーで、口当たりもよくおいしい。
なお、木綿でも溶けた!(写真参照)が、
絹ごし豆腐の方がおいしい(汗)
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