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お知らせ
みやぎ県民大学開放講座にて永次史教授が講演しました。

6月24日、多元物質科学研究所において、みやぎ県民大学公開講座を開催しました。
講座に先立って行われた開講式では、多元物質科学研究所の村松淳司所長からの「生命と化学の接点をテーマに4回の講座を行います。難しいところや分からなかったことがあれば、積極的に質問してください。」との言葉に続いて、NPO法人みやぎ生涯学習指導・支援センターの小岩公彦 副理事長から「今回は、私たちの健康にも関連のある興味深いテーマですので、楽しんでください。」と挨拶がありました。

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村松 淳司 所長

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小岩 公彦 副理事長

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38名が参加しました

第1回講座には38名が参加し、生命機能分子合成化学研究分野の永次史教授が「遺伝子に作用するくすり」と題してお話しました。
まず「遺伝子とは何か」について、その遺伝子の中のとても小さな変化が病気の原因になりうること、その小さな変化の原因は日常生活のすべてに潜んでいることをお話しました。遺伝子が原因の病気の治療薬として、これまでどんな薬が開発されてきたのか、それぞれのくすりの構造や機能、作用のメカニズムや、利点、欠点になどついて、抗がん剤などを例に紹介し、医薬品の開発の流れや、臨床試験ではどんなことをするのかについても説明しました。

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永次 史 教授

すでに実用化されている遺伝子に作用するくすり「核酸医薬(アンチセンス薬)」や、臨床試験で有効性が確認されている有効な候補の実例をあげて、それぞれの作用のメカニズムについても紹介しました。最後に、永次教授がこれまで開発した薬について、さらには、最近取り組んでいるという、最先端の研究についても紹介しました。
くすりの構造など難しい内容もありましたが、参加者からは「楽しかった。」と、とても好評でした。

 

次回のみやぎ県民大学開放講座「生命と化学の接点」は、7月1日(金)14:00~16:00 、
「生物はなぜ “弱い相互作用” を利用するのでしょうか?- 副作用の少ない、がんや脳梗塞を治すお薬開発を目指して」と題して、和田健彦教授がお話します。

関連リンク: みやぎ県民大学開放講座「生命と化学の接点」
第2回「生物はなぜ “弱い相互作用” を利用するのでしょうか?- 副作用の少ない、がんや脳梗塞を治すお薬開発を目指して」和田健彦教授 開催報告
第3回「細胞の中のタンパク質の一生:不良品タンパク質が引き起こす怖い病気」稲葉謙次教授 開催報告

 

問い合わせ先

東北大学多元物質科学研究所 総務係
TEL: 022-217-5204 FAX: 022-217-5211
〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1