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メールマガジン

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   ★ 多元研 メールマガジン ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2024年12月号 No.233━━━

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 毎回HOTな情報をお届けいたします。

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 ~ 目次 ~

1) 受賞報告 — 「第41回 井上学術賞」を受賞

2) 受賞報告 — 第25回 国際粉体工業展東京
       「日本粉体工業技術協会奨励賞 研究奨励賞」を受賞

3) 受賞報告 — 日本顕微鏡学会 第67回シンポジウム「学生優秀ポスター賞」を受賞

4) 受賞報告 — 第2回 水素が関わる材料科学の課題共有研究会
       「最優秀若手表彰」を受賞

5) 受賞報告 — 東北大学-台北科技大学ジョイントシンポジウム2024
       「Excellent Poster Award」を受賞

6) 受賞報告 — 粉体工学会 2024年度 秋期研究発表会「ベストポスター賞」を受賞

7) 受賞報告 — APL Materials「Excellence in Research Award」を受賞

8) 研究成果 — 電流の44%をCO2からメタノールの生成に利用できる高効率触媒を開発
      ~カーボンニュートラルへの貢献に期待~

9) 研究成果 — パール顔料の基材不要で低コスト化につながる新製法を開発
      ~基材を使う従来型の代替品として塗料や化粧品への利用に期待~

10) 研究成果 — CO2還元触媒の性能は幾何構造と安定性で異なることが判明
      ~CO2を二次利用して減らす高性能触媒開発の指針として
       脱炭素社会の実現に貢献~

11) 研究成果 — レンズレス顕微鏡による光の吸収分布取得をワンショットで実現
      ~ナノスケール化学反応のリアルタイム観察実現へ大きく前進~

12) 研究成果 — メカノケミカル合成前の手混ぜで固体電解質の性能が劇的に向上
      ~「予備混合」の効能を実証~

13) 研究成果 — 真逆な応答挙動? ガス検知選択性の新しい定義を提案
      ~ヘルスケア分野への展開も視野に、排便と排尿を区別できるおむつも試作~

14) お知らせ — 北京科技大学との国際連携シンポジウムを開催しました

15) お知らせ — ケースウエスタンリザーブ大学 ― 東北大学
      「大学間連携10周年記念共同シンポジウム」を開催しました

16) お知らせ — 第24回 東北大学多元物質科学研究所研究発表会を開催しました

17) お知らせ — 2024年度「籏野奨学基金」、「科学計測振興基金」、
      「多元物質科学研究所所長賞」授賞式を行いました

18) お知らせ — 「多元研で活躍する女性研究者紹介」を公開

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   1) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    「第41回 井上学術賞」を受賞
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 南後恵理子教授が、井上科学振興財団ウェブサイトにおいて
「第41回 井上学術賞」を受賞することが発表されました。

受賞題目:
「光感受性タンパク質の動的構造と分子機構解明」
(Dynamic structures and molecular mechanisms of photoactive proteins)

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241217_nango/

◆南後研究室(量子ビーム構造生物化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nango/html/

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   2) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    第25回 国際粉体工業展東京
    「日本粉体工業技術協会奨励賞 研究奨励賞」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 加納研究室の久志本築助教が、東京ビッグサイトで開催された第25回国際粉
体工業展東京「アカデミックコーナー~若手研究者が語る未来の粉体技術~」
において、「日本粉体工業技術協会奨励賞 研究奨励賞」を受賞しました。

受賞題目:「粉砕の自在制御の実現」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241210-2/

◆加納研究室(機能性粉体プロセス研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kano/

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   3) 受賞報告
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    日本顕微鏡学会 第67回シンポジウム「学生優秀ポスター賞」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 津田研究室の齋藤桃子さんと北上偉武暉さんが、日本顕微鏡学会 第67回シ
ンポジウムにおいて「学生優秀ポスター賞」をダブル受賞しました。

受賞題目:
「Defocus CBED法とCBIM法によるpn接合界面の観察」(齋藤桃子)
「収束電子回折法によるGaN/AlGaNヘテロ接合界面の微細構造解析」(北上偉武暉)

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241202/(齋藤桃子)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241202-2/(北上偉武暉)

◆津田研究室(ナノ電子プローブ回折計測研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/tsuda/

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   4) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    第2回 水素が関わる材料科学の課題共有研究会
    「最優秀若手表彰」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 亀岡研究室の水留柊さんが 、公益社団法人日本金属学会 第2回 水素が関わ
る材料科学の課題共有研究会において「最優秀若手表彰」を受賞賞しました。

受賞題目:「C2H2水素化反応におけるZr7Ni10水素吸蔵合金触媒の特異的な活性挙動」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241203/

◆亀岡研究室(金属機能設計研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kameoka/html/

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   5) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    東北大学-台北科技大学ジョイントシンポジウム2024
    「Excellent Poster Award」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 亀岡研究室の青山茉喜乙さんが、東北大学-台北科技大学ジョイントシンポ
ジウム2024において「Excellent Poster Award」を受賞しました。

受賞題目:
「Tunable icosahedral orders in Al-Pd-(W,Fe) alloys:
Impact on thermoelectric properties」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241203-2/

◆亀岡研究室(金属機能設計研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kameoka/html/

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   6) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    粉体工学会 2024年度 秋期研究発表会「ベストポスター賞」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 加納研究室の岡田貴大さんが、一般社団法人 粉体工学会 2024年度 秋期研究
発表会において「ベストポスター賞」を受賞しました。

受賞題目:
「ADEM延性モデルを用いた金属粉粒体の扁平挙動に関するシミュレーション」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241210/

◆加納研究室(機能性粉体プロセス研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kano/

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   7) 受賞報告
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    APL Materials「Excellence in Research Award」を受賞
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 組頭研究室の早坂亮太朗さんが、APL Materials「Excellence in Research
Award」を受賞しました。

受賞題目:
「Common anion rule in oxide heterointerfaces: Experimental verification by
in situ photoemission spectroscopy」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20241217/

◆組頭研究室(ナノ機能物性化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kumigashira/html/

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   8) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    電流の44%をCO2からメタノールの生成に利用できる高効率触媒を開発
    ~カーボンニュートラルへの貢献に期待~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学多元物質科学研究所の根岸雄一教授らの研究グループは、原子レベ
ルでの構造制御により、高選択率でメタノールを製造する触媒の創製に成功し
ました。欠陥を導入しない場合では全くメタノールは生成しません。欠陥導入
によってファラデー効率が約44%という、高いメタノール生成選択率を達成しま
した。原子レベルでの構造設計により、メタノール合成触媒の更なる高活性化
が可能になり、今後、脱炭素社会の実現がさらに一歩近づくと期待されます。

論文情報:
“Highly Selective Methanol Synthesis Using Electrochemical CO2 Reduction
with Defect-Engineered Cu58 Nanoclusters”
Sourav Biswas、田中智也、Haohong Song、尾上雅季、新行内大和、
Sakiat Hossian、神山真帆、幸坂大河、中谷利毅、新堀佳紀、Saikat Das 、
川脇徳久、De-en Jiang、根岸雄一*
Small Science
DOI:10.1002/smsc.202400465
https://doi.org/10.1002/smsc.202400465

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241211/

◆根岸研究室(精密無機材料化学研究分野)
https://www.rs.kagu.tus.ac.jp/negishi/

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   9) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    パール顔料の基材不要で低コスト化につながる新製法を開発
    ~基材を使う従来型の代替品として塗料や化粧品への利用に期待~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学多元物質科学研究所の殷教授(同大 材料科学高等研究所(WPI-AIMR)
連携教授 兼務)らの研究グループは、従来の雲母(マイカ)の基材をベース
としたパール顔料の代替品として、エネルギー消費が少なく、120℃以下の環境
にやさしい水熱プロセスを用いて、基材フリー(不要)型新規着色パール顔料
の開発に成功しました。本研究では溶液反応における溶解―再析出プロセスを
促進するため、添加剤を加えることにより単結晶板状粒子を創製し、層状構造
に由来する光の反射と干渉効果を高め、高い光沢特性を持つ数百ミクロンサイ
ズの大きな板状形態着色粒子を合成しました。本手法では合成される板状粒子
のサイズが制御可能であり、有機溶剤中に安定に存在するため、化粧品、自動
車塗料、プラスチック製品、加飾製品など、幅広い分野での活用が期待されま
す。

論文情報:
“Synthesis of novel colored substrate-free pearlescent pigments of
vanadium phosphates with large-size layered platelet morphology”
Qiuyu Cheng, Yibei Xue, Takuya Hasegawa, Ayahisa Okawa, Kizuku Kushimoto,
Junya Kano, Tohru Sekino, Shu Yin*
Journal of Alloys and Compounds
DOI:10.1016/j.jallcom.2024.177735
https://doi.org/10.1016/j.jallcom.2024.177735

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241212/

◆殷研究室(環境無機材料化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/yin/

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   10) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    CO2還元触媒の性能は幾何構造と安定性で異なることが判明
    ~CO2を二次利用して減らす高性能触媒開発の指針として
     脱炭素社会の実現に貢献~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学多元物質科学研究所の根岸雄一 教授らの研究グループは、身近な
金属である銅(Cu)を触媒として用いる電気化学的二酸化炭素還元における生
成物の選択率や触媒の耐久性を高める画期的な方法を発表しました。具体的に
は、銅ナノクラスター(Cu NC)内の配位子相互作用を原子レベルで設計する
ことで、比較的高いギ酸(HCOOH)生成選択率と耐久性を兼ね備えた電気化学
的二酸化炭素還元触媒の開発に成功しました。
 この成果は二酸化炭素還元触媒の開発に新たな指針を示し、社会が脱炭素社
会実現にさらに一歩近づくことに貢献すると期待されます。

論文情報:
“Ligand-Dependent Intracluster Interactions in Electrochemical CO2
Reduction Using Cu14 Nanoclusters”
新行内大和、尾上雅季、Sourav Biswas 、田中智也、神山真帆、池田薫、
Sakiat Hossian、吉越裕2、D. J. Osborn 、Gregory F. Metha 、川脇徳、根岸雄一
Small
DOI:10.1002/smll.202409910
https://doi.org/10.1002/smll.202409910

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241213/

◆根岸研究室(精密無機材料化学研究分野)
https://www.rs.kagu.tus.ac.jp/negishi/

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   11) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    レンズレス顕微鏡による光の吸収分布取得をワンショットで実現
    ~ナノスケール化学反応のリアルタイム観察実現へ大きく前進~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センターの阿部真樹博士
研究員(日本学術振興会特別研究員)、石黒志准教授、高橋幸生教授らの研究
グループは、コヒーレント回折イメージングにおいて一回の計測でも振幅像の
取得が可能になる新たな解析手法を開発しました。本手法は、従来手法におい
ても一回の計測から得ることができた光波の進み(もしくは遅れ)具合の分布
を表す像(位相像)が振幅像と類似した構造を示すことに着目し、その構造類
似性を振幅像の取得に活用します。
 これにより、約30 nm(ナノメートル、1 nmは10億分の1メートル)という高
い分解能を達成しただけでなく、従来手法と同等の精度を持つ振幅像を60分の
1以下の計測時間で取得することに成功しました。
 本手法は、電池や触媒の内部で生じる化学反応のリアルタイム観察を可能に
し、材料の性能劣化メカニズムの解明や新材料開発の加速など、様々な分野で
応用されると期待されます。

論文情報:
“Guided-image-filtering-assisted phase retrieval for amplitude
reconstruction in single-frame coherent diffraction imaging”
Masaki Abe, Shuntaro Takazawa, Hideshi Uematsu, Yuhei Sasaki, Naru Okawa,
Nozomu Ishiguro, Yukio Takahashi
Optica
DOI:10.1364/OPTICA.542299
https://doi.org/10.1364/OPTICA.542299

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241216/

◆髙橋(幸)研究室(放射光可視化情報計測研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/takahashi-y/html/

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   12) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    メカノケミカル合成前の手混ぜで固体電解質の性能が劇的に向上
    ~「予備混合」の効能を実証~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学多元物質科学研究所の大野真之准教授らの研究グループは、次世代
電池である全固体電池に用いられる固体電解質において標準的な手法であるメ
カノケミカル合成について、短時間の手混合(手混ぜ)によって合成された固
体電解質のイオン伝導度が劇的に変化することを発見しました。研究グループ
は、固体電解質のメカノケミカル合成において、これまで見過ごされてきた「
予備混合(premixing)」工程の重要性を初めて体系的に明らかにしました。
予備混合とは、ボールミリングを行う前に、原料粉末を乳鉢と乳棒で混合する
だけの簡単な工程です。驚くべきことに、このシンプルな予備混合の有無が、
合成される固体電解質の構造やイオン伝導度に劇的な影響を与えることが分か
りました。例えば、硫化物系固体電解質Li7P3S11やハロゲン系固体電解質
NaTaCl6の合成において、予備混合を行うことでイオン伝導度が大幅に向上する
ことを実証しました。
 予備混合の効果は、NMR、PDF解析、SEM観察などを用いた詳細な分析により、
原料の均一性と密接に関係していることが示唆されました。予備混合を行わな
い場合、原料の局所的な不均一性が生じ、これが最終生成物の特性のばらつき
に繋がると考えられます。さらに、ボールミリングにおいて、原料の機械的特
性の違いによる粉砕媒体への付着性の差も、組成の不均一性の一因となる可能
性を指摘しました。

論文情報:
“The Detail Matters: Unveiling Overlooked Parameters in the Mechanochemical
Synthesis of Solid Electrolytes”
Abdulkadir Kizilaslan、Mustafa Celik、藤井雄太、黄 錚、森吉千佳子、 河口彰吾、
廣井 慧、尾原幸治、安藤真理子、忠永清治、大野真之、三浦 章*
ACS Energy Letters(米国化学会誌)
DOI:10.1021/acsenergylett.4c02156
https://doi.org/10.1021/acsenergylett.4c02156

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241220/

◆本間研究室(エネルギーデバイス化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/honma/

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   13) 研究成果
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    真逆な応答挙動? ガス検知選択性の新しい定義を提案
    ~ヘルスケア分野への展開も視野に、排便と排尿を区別できる
     おむつも試作~
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 東北大学多元物質科学研究所の殷教授(同大 材料科学高等研究所(WPI-AI
MR)連携教授 兼務)らの研究グループは、異常なガス応答挙動の発生メカニ
ズムとその応用に関する研究で大きな進歩を遂げました。単斜晶二酸化バナジ
ウムVO2(M1相)における同類性質ガスに対する同じ温度での真逆なセンシン
グ応答挙動とセンシング挙動が温度によって逆転する現象に基づき、これまで
にない新しいガス検知選択性の仕組みを提唱しました。また異常なセンシング
挙動の予測手法を提案・検証し、便と尿という異なる種類のヒト代謝排泄物の
同時検出に成功しました。

論文情報:
“Novel Selectivity: Target of Gas Sensing Defined by Behavior”
Lei Miao, Peng Song, Yibei Xue, Zhufeng Hou, Takuya Hasegawa,
Ayahisa Okawa, Tomoyo Goto, Yeongjun Seo, Ryo Maezono,
Tohru Sekino, Shu Yin*
Advanced Materials, 2024,2413023
DOI:10.1002/adma.202413023
https://doi.org/10.1002/adma.202413023

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20241225/

◆殷研究室(環境無機材料化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/yin/

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   14) お知らせ
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    北京科技大学との国際連携シンポジウムを開催しました
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 2024年10月28日から31日にかけて、宮城県大崎市において、東北大学多元物
質科学研究所は大学間学術交流協定校である北京科技大学との国際連携シンポ
ジウムを開催しました。
 本シンポジウムは、東北大学と北京科技大学が毎年交互に開催している学術
交流会であり、2024年の開催は第4回目にあたります。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20241210/

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   15) お知らせ
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    ケースウエスタンリザーブ大学 ― 東北大学
    「大学間連携10周年記念共同シンポジウム」を開催しました
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 2024年8月5日から6日にかけて、オハイオ州クリーブランドのケースウエス
タンリザーブ大学(CWRU)において、ケースウエスタンリザーブ大学 ― 東北
大学大学間連携10周年記念共同シンポジウムを開催しました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20241211/

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   16) お知らせ
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    第24回 東北大学多元物質科学研究所研究発表会を開催しました
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 2024年12月12日(木)と13日(金)の2日間、片平さくらホールにおいて「第
23回 東北大学多元物質科学研究所研究発表会」を開催し、多元研内外から206
名の参加者を集めました。今年度は多友会と合同で開催しました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20241217a/

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   17) お知らせ
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    2024年度「籏野奨学基金」、「科学計測振興基金」、
    「多元物質科学研究所所長賞」授賞式を行いました
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 2024年12月13日、片平さくらホールにおいて「籏野奨学基金」第19回多元物
質科学研究奨励賞、「科学計測振興基金」科学計測振興賞・多元物質科学奨励
賞、「多元物質科学研究所所長賞」の授賞式を行いました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20241217b/

   ・。・゜★・。・。☆・゜・。・゜。・。・゜★・。・。☆

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   18) お知らせ
  ◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇
    「多元研で活躍する女性研究者紹介」を公開
  ◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 多元研で活躍する女性研究者をインタビュー形式で紹介します。
 第7 回目は、粉体工学に関する研究を行っている髙井千加准教授に、研究者
になったきっかけやメインの研究テーマ、休日の過ごし方なども伺いました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/general/info/diversity/researchers/takai.html

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 今年もあと僅かとなりました。忙しい日々でしたが、私は充実した1年を過
ごすことができました。来年は更なる「飛躍の年」を目標に新しい1年を迎え
ていきたいと思います。

 多元研では27日が御用納めで1月5日までお休みをいただきます。読者の
皆様も、どうぞ良い年をお迎えください。

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 ◆広報情報室では、講演会、シンポジウム、研究成果など
 メールマガジンに掲載させていただける情報をお待ち致しております。

   登録・変更・削除は、こちらからお願いいたします。
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  _/   発行元:
  _/      東北大学多元物質科学研究所
  _/      広報情報室 022-217-5198
  _/      network-tagen[at]grp.tohoku.ac.jp
  _/      ([at]を@に置き換えてください)
  _/
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