メールマガジン 2013年 11月号
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★ 多元研 メールマガジン ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013年11月号 No.100 ━━━
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毎回HOTな情報をお届けいたします。
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~ 目次 ~
2)行事予定 — Joint Workshop Frontier 2013
3) 公募情報 — 物質・デバイス領域共同研究拠点 共同研究募集
4)研究成果 — Liの分析も可能な電子顕微鏡用高エネルギー分解能
軟X線分光器の開発に成功
8)賞の授与発表 –「籏野奨学基金」第8回多元物質科学研究奨励賞
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1) 行事予定
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第4回 東北大学 サステナブル理工学研究センターシンポジウム
サステナブル研究拠点の現状と課題
-持続可能な社会を目指して-
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多元物質科学研究所に平成22年4月発足したサステナブル理工学研究セン
ターは、素材製造、機能材料・デバイス、環境・エネルギーなど様々な角度
から、低炭素社会の実現に向けた物質科学研究を融合的に行う組織です。
同センターの活動を毎年報告するシンポジウムも4回目となりました。
多数の方々のご参加をお待ちしております。
主催:東北大学サステナブル理工学研究センター
共催:東北大学多元物質科学研究所材料研究拠点、日本鉄鋼協会東北支部
日本金属学会東北支部、資源・素材学会東北支部
日時:平成25年11月28日(木)
場所:東北大学 片平北門会館2F 社会連携スペース エスパス
参加費:無料
懇親会:東北大学 レストラン萩 会費3,000円
13:00-13:10 開会挨拶 サステナブル理工学研究センターの紹介
東北大学 本間 格
13:10-13:40 固体イオニクスに立脚した低環境負荷電気化学エネル
ギー変換デバイスの開発
東北大学 雨澤 浩史
13:40-14:10 素材製造プロセスの速度論的解析の現状と課題
東北大学 埜上 洋
14:10-14:40 素材製造プロセスに関わる高温物性値測定とその場観察
東北大学 柴田 浩幸
基調講演14:50-15:40 NIMSにおける先端材料研究とオープンイノベーション
への取り組み
物質材料研究機構 曽根 純一
依頼公演
15:40-16:20 戦略的都市鉱山研究拠点(SURE)の開設について
産業技術総合研究所 大木 達也
依頼公演
16:20-17:00 レアメタルをはじめとするサステイナブル材料の課題と展望
東京大学 生産技術研究所 岡部 徹
閉会挨拶 東北大学 柴田 浩幸
17:20~19:00 懇親会
問合わせ・参加申し込み先:懇親会の参加の有無を含めて11月20日(水)
までにEメールにて東北大学多元物質科学研究所 助永壮平
sukenaga@tagen.tohoku.ac.jp(電話022-217-5155)へ
お申込みください。
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2) 行事予定
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先進材料に関する東北大学-フランス研究機関
合同ワークショップ(FRONTIER-2013)
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日時: 平成25年12月1日(日)~12月5日(木)
場所: 東北大学 片平キャンパス さくらホール
〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1
主催: 東北大学多元物質科学研究所
◆詳しいプログラムはこちらをご覧ください。
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/www81/index.php?content_id=9
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3) 公募情報
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物質・デバイス領域共同研究拠点
平成26年度共同研究(一般研究・施設設備利用)の公募
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多元物質科学研究所が参画する『物質・デバイス領域共同研究拠点』事業
において、「平成26年度共同研究(一般研究・施設設備利用)」の公募が始
まりました。申込期限は平成25年12月16日(月)です。
下記バナーより詳細をご確認してお申し込みください。
“http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/joint_research/index.html”
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4) 研究成果
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Liの分析も可能な電子顕微鏡用高エネルギー分解能
軟X線分光器の開発に成功
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電子回折・分光計測研究分野の寺内正己教授らは、(独)科学技術振興機
構の産学共同シーズイノベーション化事業(育成ステージ)により、日本電
子(株)、(株)島津製作所、(独)日本原子力研究開発機構と共に、分光素子
として電子顕微鏡用に最適な不等間隔溝回折格子を開発し、Liの分析も可能
な高分解能軟X線分光器の開発に成功しました。
寺内教授らはこれまでに、汎用透過電子顕微鏡(TEM)に搭載できる高い
エネルギー分解能を持った軟X線分光器を開発し、金属AlのAl-Lスペクトル
観察において0.2eVでの観測に成功してきました。今回さらに、より広いエ
ネルギー範囲においても分光可能で、かつ、TEMのみならず電子プローブマ
イクロアナライザー(EPMA)や走査電子顕微鏡(SEM)にも搭載できる、高エ
ネルギー分解能軟X線分光器用の分光素子として、収差も補正した不等間隔
溝回折格子を開発しました。
開発された分光器は、分光素子として不等間隔溝回折格子を採用している
ため検出系に可動部分がなくなり、この素子のカバーする全分光領域のスペ
クトルを一度に計測できるばかりでなく、選定した走査領域の各点のスペク
トルをスペクトルマップとして収集できるという大きな特長を持っています。
この分光器のエネルギー分解能は、EPMAに用いられている通常の波長分散型
分光器(WDS)よりも1桁以上良好で、商用機としてもAl金属のAl-Lスペク
トルにおいてフェルミ端で0.3eVを保証しています。
また、この分光器は50eVからの分光が可能で、通常使用されているWDSお
よびエネルギー分散型分光器(EDS)では計測できないLi-K発光(54eV)を
計測できます。この特長を活かして、Liイオン電池負極のLiの充・放電に伴
う挙動などを追跡することもでき、Liイオン電池の開発・評価などに資する
と期待されます。高いエネルギー分解能を持つため、この分光器で取得した
特性X線のスペクトルは元素の化学結合状態を反映した形状を示します。こ
れを利用して、化学結合状態が異なる同一元素の分布をマップとして表示す
ること(化学状態マッピング)が可能です。また、この分光器のP/B比は、
WDSおよびEDSよりも良く、鉄鋼中の数10ppmのホウ素や窒素などを検出し定
量化できます。
これまで、Li-K、Be-K、B-K、C-K、N-K、O-K、F-K、Mg-L、Al-L、Si-Lお
よび P-L発光スペクトルについて、多くの観察が行われてきました。今後、
様々な分野で応用が進み、これまでのEDSやWDSでは得られなかったような
有用な知見に基づく物質、材料の特性に関する基礎的理解が進むと期待さ
れます。特に、EPMAを使って化学結合状態をルーチンで分析できる特性は、
実用的な材料の開発、評価、検査などへ応用できると期待されます。
本開発の成果である軟X線分光器は、日本電子が製品化し、平成26年2月26
日-28日に東京ビッグサイトで開かれる「国際二次電池展」に出展される予
定です。不等間隔溝回折格子は、島津製作所より供給されます。
◆詳しくはこちらをご覧ください。
東北大学プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2013/11/press20131125-02.html
電子回折・分光計測研究分野 寺内研究室
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/laboratory/index.php?laboid=14
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5) 新聞掲載
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河北新報の「科学の泉」に執筆掲載
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11月19-24日の河北新報の「科学の泉」で河村純一所長(東北大学
多元物質科学研究所)が「固体イオニクスの世界(全6話)」を執筆しました。
下記URLのウェブページに掲載されておりますので、どうぞご覧ください。
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6) 受賞報告
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第8回(2014年)日本物理学会若手奨励賞 受賞
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多元物質科学研究所 電子回折・分光計測研究分野の佐藤庸平助教が、
第8回(2014年)日本物理学会若手奨励賞(領域10)を受賞しました。
受賞対象論文:
“High energy-resolution electron energy-loss spectroscopy study of
the dielectric properties of bulk and nanoparticle LaB6 in the near-
infrared region”, Y. Sato, M. Terauchi, M. Mukai, T. Kaneyama,
K. Adachi, Ultramicroscopy 111 (2011) 1381-1387.
“High energy-resolution electron energy-loss spectroscopy study on
the near-infrared scattering mechanism of Cs0.33WO3 crystals and
nanoparticles”, Y. Sato, M. Terauchi, K.Adachi, J. Appl. Phys,112
(2012) 074308.
“High energy-resolution electron energy-loss spectroscopy analysis of
dielectric property and electronic structure of hexagonal diamond”,
Y. Sato, M. Terauchi, W.Inami, A.Yoshiasa, Diamond and Related Mate-
rials, 25 (2012) 40-44.
◆詳しくはこちらをご覧ください。
日本物理学会若手奨励賞
http://www.jps.or.jp/activities/awards/wakate.html
電子回折・分光計測研究分野 寺内研究室
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/laboratory/index.php?laboid=14
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7) 賞の授与発表
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第45回科学計測振興会賞
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科学計測振興会は、科学計測に関する研究を援助促進し、その成果の実用
化及び計測技術の普及を図ることで、産業文化の進歩発展に寄与することを
目的としています。当財団の平成25年度振興会賞と多元物質科学奨励賞は、
下記の方々へ贈られることが決定しました。授与式は、平成25年12月6日9:50
から東北大学片平さくらホールにて行われます。
「科学計測振興基金」平成25年度 科学計測振興賞
・小澤 祐市 (多元研 光物質科学研究分野・助教)
「ベクトルビームによる超解像レーザー顕微鏡の開発」
「科学計測振興基金」平成25年度 多元物質科学奨励賞
・金 珉成 (東北大大学院工学研究科 博士課程 (後期))
「高機能材料合成を目指した新規溶水溶性リンクラスターの開発」
・木村 健志 (東北大大学院環境科学研究科 博士課程 (後期))
「ソルボサーマル反応によるチタン酸バリウム基非鉛セラミックス
粒子の合成と圧電特性」
・佐藤 こずえ (東北大大学院 環境科学研究科 博士課程(前期))
「金属生体材料の新しい表面処理技術の開発~分光分析からのアプ
ローチ」
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8) 賞の授与発表
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「籏野奨学基金」第8回多元物質科学研究奨励賞授与
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「籏野奨学基金」多元物質科学研究奨励賞は、多元物質科学に関連する研
究分野で優れた研究成果をあげ、将来の発展が期待できる東北大学多元物質
科学研究所の若手研究者等(大学院生も含む)を表彰するものです。今年度
は下記の16名が受賞しました。授与式は、平成25年12月6日9:50から東北大学
片平さくらホールにて行われます。
*「籏野奨学基金」第8回多元物質科学研究奨励賞 採択者と業績一覧*
・阿加 賽見 「光電子制御プラズマイオン源によるドライ研磨の開発」
・今川 公恵 「液相法による酸化チタンファイバーの合成と光触媒特性」
・尾白 佳大 「光電子制御プラズマCVDによる大規模集積回路の配線応用
ナノカーボン材料の開発」
・高 宇 「フッ素系両親媒性高分子材料を用いた表面濡れ性の制御
及び機能性材料の創製」
・小松 大輝 「キノン系有機材料を用いたプロトン貯蔵型大容量キャパ
シタの作製」
・関谷 竜太 「Ga-Alフラックスを用いたAlNの液相成長」
・竹内 洋仁 「反応性パルスDCスパッタ法を用いた高品質AlN膜の作製」
・DEMIRCI Ali 「多官能性シロキサンモノマーに基づくハイブリッドネット
ワークポリマーに関する研究」
・中安 祐太 「超臨界流体セレン化・硫化プロセスによるCZTS系太陽電池
用化合物半導体薄膜の作製」
・南部 周介 「細菌由来新規ヘム分解酵素の構造と反応機構」
・南部 雄亮 「次元性の異なる物質からの鉄系超伝導へのアプローチ」
・濱 久也 「ソルボサーマル反応によるVO2ナノ粒子の合成と特性評価」
・村岡 貴博 「生体から学び、生体への応用を指向した水中での超分子化
学の展開」
・山本 俊介 「高分子ナノシートを用いた二酸化ケイ素超薄膜の創製」
・山本 通典 「粉体混合に関するメカニズムの解明」
・吉井 祐弥 「新規プロトン伝導体材料の開発と物性評価」
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2005年7月に創刊したこのメールマガジン。
本号で第100号となりました!
とは言っても、記念企画はありません。
いつも通りです。
創刊号を読み直してみると、「(多元研の)最近の研究成果レポート」で始まり、
名言集のコラムで閉じられていました。
ちゃっかり名言集を引用…
釣りをしている夫の姿を見たことのない女房は、
自分がどれほど 辛抱強い男と結婚したか気がつかない。
———————–エドガー・W・ハウ—-
「男女同権」とは男の地位が女の地位まで上がったことなのです。
———————–太宰 治 ———–
Webでは第7号以降を公開しております。
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/public/index.php?content_id=24
読み返してみると何か閃くかも。
脈々と書き継がれてきたこのメールマガジンを通して、これからも多元研の
最前線を伝えてゆきたいと思います。
今後とも多元研を応援いただければ幸いです。
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◆広報情報室では、講演会、シンポジウム、研究成果など
メールマガジンに掲載させていただける情報をお待ち致しております。
登録・変更・削除は、こちらからお願いいたします。
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https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/information/mailmagazine.html
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_/ 発行元:
_/ 東北大学多元物質科学研究所
_/ 広報情報室 022-217-5198
_/ network-tagen[at]grp.tohoku.ac.jp
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