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プレスリリース
タンパク質の構造形成を助ける薬剤の開発に成功

インスリンや抗体など健康維持に必須なタンパク質の高効率生産への応用に期待

 国立大学法人東京農工大学大学院工学研究院応用化学部門の村岡貴博准教授、岡田隼輔大学院生と東北大学学際科学フロンティア研究所の奥村正樹助教、松﨑元紀学術研究員、東北大学多元物質科学研究所の稲葉謙次教授らは、タンパク質が正しく機能するために必要不可欠な酸化的フォールディングというステップを、細胞内で使用されているグルタチオンよりも高い効率で促進する低分子「グアニジンチオール(GdnSH)」を開発しました。GdnSHのような薬剤は、今後インスリンや抗体などジスルフィド結合を含むタンパク質の高効率生産に役立つと期待されます。
 本研究成果は、英国王立化学会のChemical Communications誌電子版(11月27日付)に掲載されました。
プレスリリース本文(PDF)

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図1.GdnSHの構造と高効率な酸化的フォールディング促進剤としての働き

論文情報:
“Coupling effects of thiol and urea-type groups for promotion of oxidative protein folding”
S. Okada, M. Matsusaki, K. Arai, Y. Hidaka, K. Inaba, M. Okumura, T. Muraoka
Chemical Communications(英国王立化学会)
Doi:10.1039/C8CC08657E

関連リンク:
生体分子構造研究分野(稲葉研究室)
学際科学フロンティア研究所
東北大学
東京農工大学
メディア掲載情報

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学多元物質科学研究所 教授
稲葉 謙次 (いなば けんじ)
Tel: 022-217-5604
E-mail: kinaba*tagen.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)

東北大学学際科学フロンティア研究所
新領域創成研究部 助教
奥村 正樹(おくむら まさき)
TEL/FAX:022-217-5628
E-mail:okmasaki*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えて下さい)