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お知らせ
みやぎ県民大学開放講座2019を開催しました

多元物質科学研究所では、2019年7月3日、10日、17日、24日の4回にわたり、みやぎ県民大学開放講座「グリーンテクノロジーのための材料とデバイス」を開講し、27名が参加しました。

 第1回講座「燃料電池ってどんなもの?」

 7月3日(水)の第1回講座では、固体イオニクス・デバイス研究分野の雨澤浩史教授が「燃料電池ってどんなもの?」と題して、他の電池と燃料電池の違いや、燃料電池のいいところや使いみち、なぜ、今燃料電池が必要とされるのか等についてお話ししました。また、家庭用コジェネレーションシステムや電気自動車等、わたしたちの身の回りですでに使われている、環境にやさしい燃料電池を例に挙げて、日本における実用化の状況を解説しました。

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固体イオニクス・デバイス研究分野(雨澤研究室)

 第2回講座「磁気と環境~磁気を通じ環境負荷を減らす」

 7月10日(水)の第2回講座では、ナノスケール磁気デバイス研究分野の北上修教授が「磁気と環境~磁気を通じ環境負荷を減らす」と題して、磁石とはどんなものなのか、磁気はどのように生み出されるのか等について、歴史的な研究の経緯に沿って解説し、発電における磁石の役割について説明しました。さらに、現代の情報社会を支えるためのHDD技術や、発電を効率化するための超強力磁気の開発等を例に挙げ、環境への負荷を減らすための技術について紹介しました。

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ナノスケール磁気デバイス研究分野(北上研究室)

 第3回講座「リチウムイオン電池ってどんなもの?」

 7月17日(水)の第3回講座では、エネルギーデバイス化学研究分野の本間格教授が「リチウムイオン電池ってどんなもの?」と題して、リチウムイオン電池の原理について分かりやすく解説しました。温暖化対策として求められている未来のエネルギーシステムの例としては、これまでに開発が成功している太陽電池や電気自動車等を取り上げました。また、ポストリチウムイオン電池の候補として、全個体電池、空気電池、高価イオン電池を紹介し、自身が研究に関わる、燃えにくい安全な電池の開発にも触れました。

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エネルギーデバイス化学研究分野(本間研究室)

 第4回講座「光を放つ半導体が拓く未来」

 7月24日(水)の第4回講座では、量子光エレクトロニクス研究分野の秩父重英教授が「光を放つ半導体が拓く未来」と題して、発光ダイオード(LED)と半導体レーザー(LD)に焦点を当ててお話ししました。2014年のノーベル物理学賞を受賞した高効率青色発光ダイオードの技術について紹介し、色の見え方やレーザー光とLEDの違いについて、実際の光を示しながら解説しました。地球温暖化対策への効果については、照明や信号機を例に挙げて解説しました。さらに、LEDを利用した産業開発や、これからの開発課題ににも触れました。

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量子光エレクトロニクス研究分野(秩父研究室)

 修了式

 7月24日の第4回講座終了後には、修了式を行いました。修了者には、多元物質科学研究所所長の村松淳司教授より修了証が授与されました。村松教授からは、今後も継続してこのような場を設けたいと考えているので、是非、積極的に参加してくださいとの挨拶がありました。

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関連リンク:
みやぎ県民大学開放講座「グリーンテクノロジーのための材料とデバイス」

問い合わせ先

東北大学多元物質科学研究所 総務係
TEL: 022-217-5204