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お知らせ
第25回素材工学研究懇談会「放射性物質と素材プロセッシング」を開催しました

11月16日、17日の2日間、さくらホールにおいて第25回素材工学研究懇談会「放射性物質と素材プロセッシング」を開催しました。11月16日には約60名が参加し、多元物質科学研究所の村松淳司所長から「素材工学研究懇談会は、かつて素材工学研究所が主催し、2001年に多元研として再編統合されてからも続く25年の歴史のある会です。2日間の活発な討論を期待します。」との開会挨拶に続いて講演会を行いました。前半は素材プロセスに関して、多元物質科学研究所の桐島陽准教授が「放射性核種に着目した希土類鉱石の処理プロセスの検討」について、JX金属株式会社の細川侑氏が「低α線高純度ビスマスの製法開発」についてお話しました。後半は、福島第一原発廃炉に向けた放射性物質のデブリの取り出しに関連して、多元物質科学研究所の植田滋准教授が「制御材とチャンネルボックスの高温反応への雰囲気の影響」と題し、北海道大学工学研究科の佐藤努教授が「放射性廃棄物の地層処分-素材科学と地球科学における知のインテグレーションの必要性」と題して講演を行い、活発な議論がなされました。

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多元研 村松淳司 所長
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多元研 桐島陽 准教授
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JX金属株式会社 細川侑 氏
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多元研 植田滋 准教授
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北海道大学 佐藤努 教授
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質疑応答の様子

 

翌11月17日には、福島第一原発の事故廃棄物、放射性廃棄物の処理・処分に関連して、京都大学工学研究科の佐々木隆之教授が「模擬燃料デブリ中の放射性核種の溶出挙動」について、九州大学工学研究院の稲垣八穂広准教授が「放射性廃棄物のガラス固化処理」について講演しました。素材プロセッシングに関しては、岩手大学工学部の関本英弘助教が「チタンの素材プロセッシングとNORM」と題し、多元物質科学研究所の飯塚淳助教が「新規樹脂によるスカンジウムの選択的分離」と題して講演しました。最後に、多元物質科学研究所の佐藤修彰教授からまとめと福島第一原発廃炉に向けた研究の現状について解説があり、およそ30名の参加者らと、今後の研究に向けての活発な討論が交わされました。

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京都大学 佐々木隆之 教授
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九州大学 稲垣八穂広 准教授
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岩手大学 関本英弘 助教
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多元研 飯塚淳 助教
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多元研 柴田浩幸 教授
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多元研 北村信也 教授
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多元研 埜上洋 教授
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多元研 鈴木茂 副所長
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多元研 佐藤修彰 教授

 

関連リンク:
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