2019年12月12,13日の2日間、片平さくらホールにおいて、「第19回 東北大学多元物質科学研究所研究発表会」を開催し、多元研内外から208名の参加者を集めました。多元研の村松淳司所長から「多元研で大切な行事のひとつである本研発表会は、19回にわたって続いてきました。今年も皆さんの研究成果に期待しています。」と、挨拶があり開会しました。
開会挨拶:村松淳司 所長 実行委員長挨拶:高田昌樹 教授
初めに、佐藤庸平准教授による進行で32名の多元物質科学研究所所長賞」応募者によるポスター・ショートプレゼンテーションが行われました。
司会:佐藤庸平 准教授 ショートプレゼンテーションの様子
続いてのポスターセッションでは、区分A,Bに分かれて合計74名によるポスター発表が行われ、参加者同士の白熱した議論が行われました。また、並行して多元研所長賞の審査も行われ、審査員と候補者の真剣なやり取りも見られました。
ポスターセッションの様子
ポスターセッションの後には、客員教授と多元研新任教授による講演会が開かれました。東俊行先生 (理化学研究所 主任研究員)より「10GeVからmeVまでのエネルギースケールで原子分子の量子状態を制御し観測する」と題して、沈建仁先生(岡山大学 異分野基礎科学研究所 大学院自然科学研究科教授)より「光合成における光誘導水分解反応の分子機構」と題して、笹木圭子先生(九州大学 工学研究院教授)より「超難処理金鉱石のバイオハイドロメタラジー」と題してご講演いただきました。
東俊行 先生 沈建仁 先生 笹木圭子 先生
12日の最後に行われた新任教授講演では、桐島陽教授(エネルギー資源プロセス研究分野)が「放射化学アプローチによる原発事故廃棄物および放射性廃棄物のバックエンド研究 -ここまでとこれから-」と題して、虻川匡司教授(固体表面物性研究分野 教授)が「Ni 基板上の2 次元原子層物質の成長と構造解析」と題して講演しました。
桐島陽 教授 虻川匡司 教授
13日は客員教授による特別講演から始まり、伊藤聡先生(物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 情報統合型物質・材料研究拠点 拠点長)より「マテリアルズインフォマティクスの現状と将来」と題してご講演いただきました。
引き続き新任教授による講演が行われ、髙橋幸生 教授(放射光可視化情報計測研究分野)が「放射光計測と高度情報処理の融合による物質機能の可視化」と題して、蟹江澄志 教授(ハイブリッドナノシステム研究分野)が「精密無機・有機合成に立脚した多元ハイブリッドマテリアル創製」と題して講演しました。
伊藤聡 先生 髙橋幸生 教授 蟹江澄志 教授
講演終了後に、12日の審査結果に基づき5名の「多元物質科学研究所所長賞」の授与が行われました。また、合わせて「籏野奨学基金」、「科学計測振興基金」の授賞式も開催されました。
関連リンク:
第19回東北大学多元物質科学研究所研究発表会ウェブサイト
第19回東北大学多元物質科学研究所研究発表会授賞式