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   ★ 多元研 メールマガジン ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2024年7月号 No.228 ━━━

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 毎回HOTな情報をお届けいたします。

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 ~ 目次 ~

1) 受賞報告 — 「東北大学プロミネントリサーチフェロー」の称号が付与されました

2) 受賞報告 — The11th International Conference on Aperiodic Crystals
      「Best Poster Prize」を受賞

3) 受賞報告 — SYNC 2024「Best Poster Presentation Award」を受賞

4) 受賞報告 — IUPAB 2024 Student and Early Career Researcher Poster Awardを受賞

5) 研究成果 — 遺伝子発現を自在に制御できる新規人工核酸を開発
      ~バイオテクノロジーや創薬の高精度化に期待~

6) 研究成果 — ペロブスカイト型酸化物中への窒素導入形態の定性・定量分析に成功
      ~高性能な可視光応答型光触媒開発の後押しに~

7) 研究成果 — タンパク質結晶に分子を閉じ込め反応過程を可視化
      ~X線自由電子レーザーと量子化学計算による高精度解析~

8) 研究成果 — 全固体電池電解質を保護するコート層の設計指針を確立
      ~長寿命・高性能な全固体電池の実現に貢献~

9) お知らせ — 出前授業についてTBCニュースで紹介されました

10) お知らせ — 学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2024に出展しました

11) お知らせ — せんだい職人塾「親子ふれあい探検隊」がガラス工場を訪問

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   1) 受賞報告
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    「東北大学プロミネントリサーチフェロー」の称号が付与されました
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 中川研究室の新家寛正助教が、「東北大学プロミネントリサーチフェロー」に
選ばれました。
 「東北大学プロミネントリサーチフェロー制度」は、新領域を切り開く独創的
な研究に挑戦する者に付与されます。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20240708-2/

◆中川研究室(光機能材料化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nakagawa/

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   2) 受賞報告
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    The11th International Conference on Aperiodic Crystals
    「Best Poster Prize」を受賞
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 亀岡研究室の花岡真衣さんが、The11th International Conference on
Aperiodic Crystals において「Best Poster Prize」を受賞しました。

受賞題目:
「Catalytic Activity of Alloys Using Al13Fe4 as a Platform」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20240702/

◆亀岡研究室(金属機能設計研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kameoka/html/

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   3) 受賞報告
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    SYNC 2024「Best Poster Presentation Award」を受賞
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 笠井研究室の柴田暁貴さんが、SYNC 2024において
「Best Poster Presentation Award」を受賞しました。

受賞題目:
「Fabrication of intracellular releasing induced prodrug nanoparticles
by hydrogen peroxide reaction」

◆詳しくは下記をご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20240708/

◆笠井研究室(有機・バイオナノ材料研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/kasai/

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   4) 受賞報告
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    IUPAB 2024 Student and Early Career Researcher Poster Awardを受賞
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 髙橋聡研究室のMUHARROR AHSANUL HUSNA SYAMILさんが、
「IUPAB 2024 Student and Early Career Researcher Poster Award」を受賞しました。

受賞題目:
「Elucidating fusion dynamics of FUS protein droplets using
fluorescence microscopy and optical tweezers」

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_award/20240717/

◆高橋(聡)研究室(生命分子ダイナミクス研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/takahashi-s/

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   5) 研究成果
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    遺伝子発現を自在に制御できる新規人工核酸を開発
    ~バイオテクノロジーや創薬の高精度化に期待~
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 東北大学多元物質科学研究所(東北大学大学院理学研究科化学専攻兼担)の
岡村秀紀助教、永次史教授、大学院生の矢尾健行氏 (大学院理学研究科化学
専攻)は、特定の化合物の添加に応答して、遺伝子発現を可逆的に制御可能な
人工核酸の開発に成功しました。 これらの人工核酸は、ホスト-ゲスト相互作
用による可逆的な結合を通じて二重鎖の解離と形成を制御することにより、転
写過程のOFF-ONを精密に切り替えます。
 本研究で用いたホスト-ゲスト相互作用は、生体条件下でも機能します。 そ
のため、本人工核酸を用いることで、生体深部における遺伝子発現制御を実現
できる可能性があり、遺伝子発現を基盤とするバイオテクノロジーや治療法の
高精度化につながることが期待されます。

論文情報:
“Reversible control of gene expression by guest-modified adenosines in
a cell-free system via host?guest interaction”
Hidenori Okamura, Takeyuki Yao, Fumi Nagatsugi
Journal of the American Chemical Society
DOI:10.1021/jacs.4c04262
https://doi.org/10.1021/jacs.4c04262

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20240702_01/

◆永次研究室(生命機能分子合成化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nagatsugi/html/

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   6) 研究成果
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    ペロブスカイト型酸化物中への窒素導入形態の定性・定量分析に成功
    ~高性能な可視光応答型光触媒開発の後押しに~
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 東北大学多元物質科学研究所大学院生の清水俊介氏、吉井丈晴助教、大学院
生の西川銀河氏(当時)、大学院生のJingwen Wang氏(当時)、Shu Yin教授、
同大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の西原洋知教授らの研究グループは、
東北大学が独自に開発してきた超高温・高感度TPD装置を用いて、 ペロブスカ
イト型酸化物中の窒素ドーパントの定性・定量分析に成功しました。 TPD法に
より、従来法であるXPSのみでは判別困難な、 材料内部の窒素の導入形態の違
いを見分けることができます。本技術により、窒素の導入形態がより詳細に分
析可能となり、高性能な窒素ドープペロブスカイト型光触媒の開発が加速され
ることが期待されます。

論文情報:
“Unlocking the chemical environment of nitrogen in perovskite-type oxides”
Shunsuke Shimizu, Takeharu Yoshii, Ginga Nishikawa, Jingwen Wang,
Shu Yin, Eiichi Kobayashi, and Hirotomo Nishihara
Chemical Science
DOI:10.1039/d4sc01850h
https://doi.org/10.1039/d4sc01850h

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20240702/

◆西原研究室(ハイブリッド炭素ナノ材料研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nishihara/html/index.html

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   7) 研究成果
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    タンパク質結晶に分子を閉じ込め反応過程を可視化
    ~X線自由電子レーザーと量子化学計算による高精度解析~
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 東北大学多元物質科学研究所の南後恵理子教授(兼 理化学研究所 放射光科
学研究センターチームリーダー)らの研究グループは、化学反応性を持つ金属
錯体をタンパク質結晶に固定化し、 X線自由電子レーザー(XFEL)と量子古典
混合(QM/MM) 計算を用いて化学反応中の金属錯体の構造変化をナノ秒レベル
で原子分解能追跡し、反応機構を解明する技術を開発した。
 本研究では、タンパク質結晶の細孔中に水分子が多く存在することに着目し、
あたかも溶液中のようなタンパク質環境に金属錯体のマンガンカルボニル錯体
(Mn(CO)3)を固定化し、結晶を保持しながら光照射で金属-CO結合の開裂反応
を駆動させることに成功した。XFELを用いて、 Mn(CO)3錯体を固定化したリゾ
チーム結晶へ光を照射し、反応開始後のわずかな時間(10ナノ秒、100ナノ秒、
1マイクロ秒後)の構造変化を観察した。この結果、 CO配位子が選択的に順次
解離していくことが明らかになった。さらに、 QM/MM計算により、リゾチーム
のタンパク質環境によって反応が制御されていることを明らかにした。安定な
タンパク質結晶の細孔を利用したこの手法は、さまざまな低分子化合物が起こ
す化学反応を可視化し、反応機構を理解するための基盤技術として、「有用な
分子触媒の設計」や「複雑な分子反応メカニズムの理解」へ貢献すると期待さ
れる。

論文情報:
“Real-time observation of a metal complex-driven reaction intermediate
using a porous protein crystal and serial femtosecond crystallography”
Eriko Nango et al.
Nature Communications
DOI:10.1038/s41467-024-49814-9
https://doi.org/10.1038/s41467-024-49814-9

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20240708/

◆南後研究室(量子ビーム構造生物化学研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nango/html/

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   8) 研究成果
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    全固体電池電解質を保護するコート層の設計指針を確立
    ~長寿命・高性能な全固体電池の実現に貢献~
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 東北大学多元物質科学研究所の木村勇太助教らの研究グループは、固体内の
イオンや電子伝導を記述できるWagner理論を用いて固体電解質とコート層内の
リチウム化学ポテンシャル分布を理論的に計算することで、固体電解質を熱力
学的に保護するために必要なコート層の特性や構造を定量的に明らかにしまし
た。それにより、コート層の電子伝導率と厚みが、固体電解質保護効果を決め
る重要なパラメータであることを見出しました。さらに、コート層がその効果
を発揮するためには、固体電解質の特性や電極電位なども考慮した総合的な最
適化が必要であることを示し、それを可能にする計算フレームワークを開発し
ました。これにより、 SSBの性能向上と実用化に向けた効率的なコート層設計
が可能となりました。

論文情報:
“Coating Layer Design Principles Considering Lithium Chemical Potential
Distribution within Solid Electrolytes of Solid-State Batteries”
Yuta Kimura, Takaya Fujisaki, Tetsuya Shimizu, Takashi Nakamura,
Yasutoshi Iriyama, Koji Amezawa
Communications Materials
DOI:10.1038/s43246-024-00578-1
https://doi.org/10.1038/s43246-024-00578-1

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_press/20240724/

◆雨澤研究室(固体イオニクス・デバイス研究分野)
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/amezawa/html/index-j.html

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   9) お知らせ
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    出前授業についてTBCニュースで紹介されました
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 蟹江澄志教授が、2024年7月10日、大和町の鶴巣小学校の4年生から6年生の
児童25人を対象に「ナノ粒子」について出前授業を行いました。 この取り組
みについて、放送のTBCニュースで紹介されました。
 ニュース動画はTBCウェブサイトにて配信されていますので、是非ご覧くだ
さい。

TBSニュース:
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tbc/1285993?display=1

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20240711/

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   10) お知らせ
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    学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2024に出展しました
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 2024年7月14日、東北大学川内北キャンパス講義棟・他において、体験型・
対話型の科学イベント 『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2024』が開催
されました。
 多元物質科学研究所と国際放射光イノベーション・スマート研究センター
(SRIS)からは、「ナノって何なの!?おどろきの金ナノ粒子を創っちゃえ!!」、
「銅ってすごい! 活躍する金属:銅となかまたち」、「最古の光学顕微鏡・
最先端電子顕微鏡でみるミクロの世界」といった、講座プログラムや人気体験
ブースを出展しました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20240722/

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   11) お知らせ
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    せんだい職人塾「親子ふれあい探検隊」がガラス工場を訪問
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 2024年7月30日、せんだい職人塾「親子ふれあい探検隊」が開催され、多元
研のガラス工場に7組の親子が訪れました。多元研のガラス工場ではどんな種
類の実験機器を作成しているかなどについて説明し、専門の技術職員による、
蛇管(じゃかん)巻きとジムロート冷却器作製の実演、ガラス旋盤を用いて大
型のガラス管加工のデモンストレーションを行いました。

◆詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_info/20240731/

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       言葉の由来 「はなむけのことば」

 「はなむけのことば」の「はなむけ」を漢字で書くとどのような字になるか
ご存じでしょうか。元は「鼻向け」と、なります。今でこそお祝いの言葉とし
て使われ「花向け」とされることが多いですが、本来は旅立つ人に向けた言葉
になります。移動手段が馬に乗ることが多かった時代、目的地の方向に馬の
「鼻」が向いていざ旅立つときに、お別れやその道中の安全を願う言葉をかけ
る習慣があったようです。

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  _/   発行元:
  _/      東北大学多元物質科学研究所
  _/      広報情報室 022-217-5198
  _/      network-tagen[at]grp.tohoku.ac.jp
  _/      ([at]を@に置き換えてください)
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