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お知らせ
みやぎ県民大学開放講座にて高橋聡教授が講演しました。

7月14日、多元物160714_1548s質科学研究所においてみやぎ県民大学公開講座を開催し、31名の市民の方にご参加いただきました。今回の講義では、NPO法人みやぎ生涯学習指導・支援センターの小岩公彦 副理事長による開講の挨拶に続いて、生命分子ダイナミクス研究分野の高橋聡教授が、「ゆで卵を生卵に戻すことは可能か?:2015年イグノーベル賞の解説」と題した講義を行いました。
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に贈られるイグノーベル賞の2015年における化学賞は、カリフォルニア大学アーバイン校のGregory A. Weiss教授らの研究グループによる「ゆで卵を生卵に戻す研究」に与えられました。この研究は、固まったゆで卵から抽出した変性したタンパク質を、生卵の中に入っていた時と同じ状態に戻す方法の一つを提案するものです。

この講義では、始めに、私たちの体の中にも存在し、生物の活動を支えるタンパク質の形や機能がどのように調べられてきたのかを、歴史的な経緯も交えて説明がされました。次に、現代において、新しいタンパク質をデザインしたり、有用なタンパク質を大量に合成することで、タンパク質が新しい産業の糧として利用されはじめていることが紹介されました。上記のイグノーベル賞は、タンパク質を合成し利用する際に利用できるかもしれない新しい技術に与えられたものであり、大変真面目な成果であるという解説もなされました。

160714_1546s  タンパク質構造の共通モチーフのひとつである「αヘリックス構造」については、受講者一人ひとりが実際に紙を折って模型作りに挑戦しました。また、ワシントン大学のDavid Baker教授らが作った、タンパク質の形を予測するオンラインゲームのデモンストレーションも行われました。さらに、高橋教授が進めているタンパク質が形を作る過程の研究についての紹介もなされました。

講座終了後に行われた閉校式では、31名の修了者を代表して安田紀義さんに、多元物質科学研究所の鈴木茂副所長より修了証が授与されました。安田さんからは、「多元研のことはこれまで知りませんでしたが、今回受講して、素晴らしい研究をしている研究所だと分かりました。これからは、多元研の応援団として応援します。今後の成果が楽しみです。」との感想をいただきました。鈴木副所長から「多元研は、壁を作らずに頭を柔らかくし異分野融合して研究するところです。今回の県民大学のように、今後も、一般市民の皆さんとも壁を作らずに交流の場を広げていきたい。」と閉校の言葉があり、4回にわたるみやぎ県民大学を締めくくりました。

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修了証授与式
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修了者代表の安田紀義さん
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鈴木茂副所長

 

関連リンク: みやぎ県民大学開放講座「生命と化学の接点」
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第2回「生物はなぜ “弱い相互作用” を利用するのでしょうか?- 副作用の少ない、がんや脳梗塞を治すお薬開発を目指して」和田健彦教授 開催報告
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