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お知らせ
みやぎ県民大学2026を開催しました

多元物質科学研究所では、2026年7月3日、10日、17日、24日、31日の5回にわたって、みやぎ県民大学開放講座「分光法で解き明かすナノの世界」を開講しました。本講座では、従来では考えられなかった微細な構造や物の性質まで見えるものに進化し続けている、様々な最先端計測手法について、わかりやすく説明しました。各回とも多くの質問が飛び交い、活発な議論が行われました。

⧉ 開講式

第1回講座に先立って開講式を行いました。多元研所長の福山博之教授から、「今回は、分光法で解き明かすナノの世界をテーマに、さまざまな計測技術に関する講義があります。この夏も、毎週金曜日の午後のひと時を楽しんでいただけると嬉しいです。分からないことはどんどん質問してください。」と挨拶がありました。

 

⧉ 第1回講座「電子衝突で見る分子の世界」

7月3日(金)の第1回講座では、量子電子科学研究分野の高橋正彦教授が「電子衝突で見る分子の世界」と題して講演し、25名が受講しました。電子と原子核の運動を直接観測する技術「電子のビリヤードゲーム」「原子核のスピードガン」についてわかりやすく解説し、その代表的な成果について紹介しました。参加者からは、位置空間と運動量は同時に調べられますか? など、たくさんの質問がありました。

 

⧉ 第2回講座「物質の働きを決める化学状態分析」

7月10日(金)の第2回講座では、高分子ハイブリッドナノ材料研究分野の西堀 麻衣子教授が「物質の働きを決める化学状態分析」と題して講演し、23名が受講しました。東北大学キャンパス内に誕生した「ナノテラス」をはじめとした放射光施設について、その歴史やしくみについて解説しました。さらに、西堀教授らによる最新の研究成果についてもわかりやすく紹介しました。参加者からは、放射光のエネルギー(波長)を変えるというのは、具体的にどうやるのですか? 免許は必要ですか?など、さまざまな質問がありました。

 

⧉ 第3回講座「閉じ込められた電子の振る舞い」

7月17日(金)の第3回講座では、ナノ電子プローブ回折計測研究分野の組頭広志教授が、「閉じ込められた電子の振る舞い」と題して講演し、21名が受講しました。ナノデバイスにおける表面・界面の重要性について、身近な現象を例にあげながら詳しく解説しました。表面や界面の状態を、放射光や光電子分光を用いて調べる方法について、わかりやすく説明し、最近の研究成果についても紹介しました。参加者からは、放射光施設では、どうやって電子を加速しているのですか?などの質問がありました。

 

⧉ 第4回講座「表面という物質世界の境界線」

7月24日(金)の第4回講座では、固体表面物性研究分野の虻川匡司教授が「表面という物質世界の境界線」と題して講演し、18名が受講しました。表面について、さまざまな画像を用いてわかりやすくお話しました。水の表面張力についての解説では、ざるで水をすくう実験を行いました。表面科学については、その黎明期から最新の研究までわかりやすく紹介しました。操作プローブ顕微鏡を用いて原子レベルで表面を見るしくみや、どのように見えるのかについて、最近の研究成果を交えて解説しました。

 

⧉ 第5回講座「ナノテラスでみる触媒の世界」

7月31日(金)の第5回講座では、放射光機能材料計測研究分野の山本達教授が「ナノテラスでみる触媒の世界」と題して講演し、20名が受講しました。X線光電子分光法について、その歴史や原理、実験装置の仕組みについて解説し、得られる情報については、実際のデータやグラフなどを用いて紹介しました。「ナノテラス」を活用した触媒の研究については、最近の研究成果を例にあげてわかりやすく説明しました。参加者からは、実験データで気圧の単位に「パスカル」ではなく「バール」を使っているのはなぜですか?といった質問もありました。

 

⧉ 閉講式

第5回講座終了後には閉講式を行いました。初めに、多元研所長の福山博之教授から、「本日、みなさんが質問されている様子を拝見して、しっかり楽しんでいただけたと感じました。多元研では幅広い分野の研究を行っていますので、毎回、違ったテーマで開催したいと思います。来年も、皆様のご参加をお待ちしています。」と挨拶がありました。
全5回中4回以上受講した方には、第5回の講師を務めた山本達教授より修了証が授与されました。

 

 

問い合わせ先

東北大学多元物質科学研究所 総務課総務係
〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1
FAX: 022-217-5211
TEL: 022-217-5204