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プレスリリース

DNAの特殊構造選択的な化学修飾に成功 反応性OFF-ON型核酸アルキル化剤を開発

発表のポイント

  • 創薬標的である核酸の高次構造をピンポイントに化学修飾できる新しいアルキル化剤の開発に成功した。
  • 高次構造の例として、抗がん剤の標的であるグアニン四重鎖構造、遺伝性神経筋疾患の一因であるチミン-チミン(T-T)ミスマッチ構造で選択的な化学修飾を実現した。
  • 詳細な検討により、標的に依存して反応性がOFFからONに切り替わるアルキル化剤であることが分かった。
  • 従来のアルキル化剤と比較して、化学的安定性、選択性が非常に高く、新しい核酸修飾分子として広く利用されることが期待される。
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    概要

     東北大学 多元物質科学研究所の永次 史教授、鬼塚和光准教授(大学院理学研究科化学専攻 兼任)らの研究グループは、病気の原因となり得る核酸の特殊構造を選択的に化学修飾する新しいアルキル化剤の開発に成功しました。今回開発したアルキル化剤は、その反応性がOFFからONへと変化する非常にユニークな性質を持つことが詳細な検討から明らかになりました。この新規アルキル化剤は従来のものと比較し、化学的安定性、選択性が非常に高く、今後新しい核酸修飾分子として広く利用されることが期待されます。
     本研究成果は、2019年6月12日16時(英国時間)に「Nucleic Acids Research」のオンライン速報版で公開されました。
    プレスリリース本文(PDF)

    反応性OFF-ON型核酸アルキル化剤の概念図

    図 反応性OFF-ON型核酸アルキル化剤の概念図
    (左図)従来のアルキル化剤は標的以外の生体分子と反応して、不活性化を受けていた。副作用の原因にもなっていた。
    (右図)今回開発したアルキル化剤は標的に結合したときに反応性になるので、標的以外とは反応しにくく、選択的なアルキル化が可能になる。


     

    論文情報:
    “Reactive OFF-ON type alkylating agents for higher-ordered structures of nucleic acids”
    Kazumitsu Onizuka, Madoka E. Hazemi, Norihiro Sato, Gen-ichiro Tsuji, Shunya Ishikawa, Mamiko Ozawa, Kousuke Tanno, Ken Yamada, Fumi Nagatsugi
    Nucleic Acids Research
    DOI:10.1093/nar/gkz512

    関連リンク:
    東北大学ウェブサイト
    生命機能分子合成化学研究分野(永次研究室)

    問い合わせ先

    (研究に関すること)
    東北大学多元物質科学研究所
    担当:教授 永次 史(ながつぎ ふみ)
    電話:022-217-5633
    E-mail:nagatugi*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

    (報道に関すること)
    東北大学多元物質科学研究所 広報情報室
    電話:022-217-5198
    E-mail:press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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