多元物質科学研究所
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学生クロストーク

学生クロストーク2022年版 はこちら

 

―――どうも、小俣研のD2のノンちゃんです。学生達であつまって「研究室選びとか院試対策ってどうやってすすめたの?」とか「研究室での生活ってどんな感じなの?」などなどを話しあってみて、それを掲載することにしました。研究室選びに悩んでいる学生や、研究室生活に不安を感じている学生の参考になったら幸いです。

 

話し手

オビちゃん (M1)
東北大の工学部・機械知能航空工学科出身。
研究テーマは「燃料電池の電解質材料」
B3から小俣研に在籍中。
  たっくん (M2)
オビちゃんと同じく、東北大の工学部・機械知能航空工学科出身。
研究テーマは「燃料電池の電極材料」
B3から小俣研に在籍中。
      
モーちゃん (M2)
新潟県出身。長岡高専・物質工学科出身。
研究テーマは「硫化スズ太陽電池」
M1から小俣研に所属。来年からドクターコースに進学予定。
ケーくん (M2)
福島大学・共生システム理工学類出身。
研究テーマは「燃料電池の電解質」
M1から小俣研に在籍中。ちいかわグッズをたくさん集めている。
進行役:ノンちゃん(D2)
富山高専・機械システム工学科出身。
研究テーマは「硫化スズ太陽電池」
M1から小俣研に在籍中。毎日コーラを飲み続け、もう4年が経ちました。

 


 

―――進行役のノンちゃんです。僕がM2だった2022年に学生クロストークをやったんですが、もう2年も経ったし、そろそろもう一度やってみようということで、集まってもらいました。
それじゃあ、まずはオビちゃん、簡単に経歴を紹介してください!
私が小俣研に入ったのはB3の時ですね。そのまま大学院(環境科学研究科)に入っても小俣研に所属しています。私はもともと、高校生のころから環境問題や再生可能エネルギーに興味があったんです。それで、東北大工学部、機能知能・航空工学科の環境エネルギーコースに入ったんです。

 

―――環境エネルギーコースには他にも環境系の研究をしているところがあるけど、なんで小俣研に進むことにしたの?
卒業研究をする研究室を選ぶときに、材料系でエネルギー関連の研究をしてみたいと思ったからです。小俣研は燃料電池も太陽電池もやっていることを知って、どっちの研究も興味があったので、小俣研を選びました。

 

―――たっくんも経歴は同じですよね。どうして小俣研を選んだの?
僕も材料系の研究をしたいっていうのが一番の理由ですね。それと、小俣研の研究テーマは燃料電池とか太陽電池とか、より応用に近い領域だったので、それに興味を持ったというのもあります。
あと、研究テーマは置いといて、研究室の雰囲気も大事だなぁと思っていて、研究室を選ぶときにはそれをかなり気にした記憶があります。小俣研は楽しく過ごせそうだなと思ったので選びました。

 

―――小俣研以外は楽しく過ごせなさそうだったってこと(笑)?
いやいや、そういうわけじゃなくて (笑)。僕が研究室を選ぶときは、コロナ禍の真っ只中だったこともあって、研究室を見学する機会があまりなかったんですよね。研究室に馴染めるかどうかが不安だったんですが、小俣先生とオンラインで話してみた時に、ここなら大丈夫そうかな、となんとなく思ったってことです。

 

 

―――モーちゃんも自己紹介お願いします。
僕は、長岡高専の物質工学科というところで、硫化物太陽電池の研究をしていました。M1から東北大にきて、小俣研に入りました。

 

―――なんで小俣研に来ることにしたの?
専攻科1年(学部3年生相当)の時に、ツイッターのタイムラインに、小俣研の出した硫化物太陽電池のプレスリリースが流れてきたんですよ。それで、東北大に太陽電池材料を研究してる小俣研ってところがあるんだって知って。

 

―――ツイッターのタイムラインにプレスリリースが流れてくるの?そんなことある??
日本の研究.comっていう研究関係のアカウントをフォローしてて、自分が高専で研究してる内容と近い分野のプレスリリースが小俣研から出てたのを見つけたんですよ。
―――まじめだなぁ。
そのあと、東北大に進学した高専の先輩と話す機会があって、「東北大はたくさんの測定装置が共用設備にあるから研究環境が整っている」っておすすめされました。名前しか聞いたことない装置が自由に使える環境というのがすごく魅力的で・・・その先輩の話と、小俣研のプレスリリースを見た記憶が繋がったんですよね。それで、小俣先生に見学のお願いのメールをしたんです。専攻科2年(大学4年生相当)の4月頃だったと思います。
―――めちゃくちゃまじめで堅い!!!

 

 

―――同じように、外部から進学してきたケーくんはどうですか?簡単に経歴をおねがいします! 
僕は、もともとは福島大学の共生システム理工学類の出身です。卒論では、触媒の化学合成をやっていました。大学院は他のところに行ってみようと思って東北大にしました。
―――なんで東北大が良かったの?
いや、一人暮らしに疲れちゃったんで、実家がある仙台に帰りたかったんすよ。
―――モーちゃんと真逆!!めちゃくちゃ柔らかい!!!!
それで、東北大だったらどの研究室がいいかなぁ~と思って、興味があった「燃料電池」で検索して小俣研を見つけたんだったと思います。見学に来てみて、先輩とかも優しい感じだったんで、いいな~と思って。
その時に、小俣先生に、GPAとTOEICの点数を伝えたら、推薦入試でいけるかもって言われて、推薦で入ることができました。
―――この研究室にたどり着いた経緯って、ほんと人それぞれだね。

 

ひとの歴史はひとそれぞれ、ちいかわの可愛さもキャラそれぞれ。

 


 

研究室生活について

 

―――実際、小俣研に入って研究に取り組んでみて、どうでした?
大学ってB3までの学生にとっては授業を受けるための場所ですよね。それなのに、B4になったらいきなり卒論が始まって、これからずっと研究に取り組んでくださいねってなるじゃないですか。そんなこと自分にできるかなぁ、途中で嫌になるんじゃないかなぁ、ってすごく不安だったんですよ。

 

―――確かに、B4から生活がガラッと変わるもんね。
ただ、研究に取り組んでいく中で、なんでこんなことを研究しているのか?っていうのがだんだん分かるようになって、「あ、研究おもしろいかも」って思いました。これまでいろんな人が発展させてきた科学とか技術とかの文脈の中で、自分がやってることの立ち位置がわかるようになったというか。授業で勉強することと、実際の自分の生活って、これまで関係ないことのように思えたんですが、しっかり繋がっているんだなぁってことを研究に取り組むことで実感しました。

 

―――研究室見学にきた学生には、「遅くまで実験するんですか?」って絶対に聞かれるんですけど、どうですか?
同じ研究室でも人によって変わるし、卒論前だったり、なにかの発表前だったりで、時期によっても変わりますよね。私は、M1になって、B4の時と比べると帰る時間がちょっと遅くなったんですけど、それでも夕飯の時間には家にいますね。
僕も夕飯の時間には絶対に帰ってますね。実家でご飯を食べるために東北大に入ったんで。
僕はけっこう遅くまで実験すること多いです。強制されて夜遅くまでいなきゃいけないっていうならしんどいですけど、僕はやりたいことがあるので好きでやっていますね。
私もそうだったんですけど、研究室に入る前って、自分の生活がどんな風に変わるのかが想像つかないから、「どれだけ長い時間を研究室で過ごさなきゃいけないんだろう?」っていうことが最初に気になっちゃうんですよね。
―――そりゃそうだよね。
私も不安ばかりだったんですが、研究のおもしろさをちょっとわかり始めたときに、「意外と悪くないな、やってけるかも。」って思った瞬間がありました。研究室で1年過ごしてみた今となっては、滞在時間がどうこうということよりも、後輩のみんなにも研究が面白く思える瞬間が来るといいなぁと思っています。どうせやるなら楽しいほうがいいですからね。
―――良いこと言いますね。

 

 


 

大学院入試について

 

―――大学院の受験についてはどうでしたか?
小俣研が所属してる環境科学研究科・エネルギー環境群の入試は専門科目が広く選択できるのが珍しいと思いました。僕は、他大学の太陽電池系の研究室も進学先として検討していたんですけど、他大学の大学院入試だと「電子工学」とか「電磁気学」が必須科目に入ってるケースが結構多かったんですよね。僕は化学系の出身なので、そのあたりの授業を受けてこなかったので…。自分が解けそうな科目を選択できるっていうのはありがたかったです。

 


補足情報:受験科目は、①基礎科目4題(数学2題・物理学2題・化学2題うちから4題を選択)と、②専門科目2題(流体力学・材料力学・材料科学・環境化学・地球科学の5題のうちから2題を選択)、③TOEICスコアの提出です。

(2024年現在。詳しくは環境科学研究科公式サイトへどうぞ!)

 

 

―――で、結局どの科目を受験したの?
僕は、基礎科目は「数学」と「化学」をそれぞれ2題ずつ解いて、専門科目は「流体力学」と「材料科学」の2題にしました。研究室見学に見学に来た時に、先輩にそれぞれの科目の傾向なども教えてもらって、僕にはこれがあってるかなぁと。
周りの学生に選択した科目を聞いてみると、「流体力学+地球科学」とか「材料力学+材料科学」とか・・・。それまで受けてきた授業とかその人の得意科目とかによって、人それぞれですね。
 
エネルギー環境群の入試は、出題範囲の参考として、サイトに教科書や参考書が載ってるんですよ(ここ)。僕みたいに外部から受験する場合は、正直どっから勉強したらいいのかが良くわからないんで、僕は推薦入試がもし通らなかったら、とりあえずのとっかかりとして指定されている教科書を勉強して、研究室見学のときにもらった過去問にトライする予定でいました。

 

 


 

おわりに

 

―――最後に、研究室を選ぶ学生になにかメッセージはありますか?
大学院の修士の学生って授業もあるけど、学部時代に比べたらそんなに多くはないんですよ。そうすると、平日の生活の中心が研究室になるので。どんな雰囲気なのかは直接見に行ったほうが絶対いいと思います。
 
私の場合は、エネルギー関係の研究に興味があったから小俣研の見学に来たんですけど、小俣研に入ってから見学に来た後輩と話すと「とりあえず参考までに見学させてください~」って感じで来てる学生が思ったより多かったですね。なんとなく気になるってだけでもいいから見学に行けばいいんですよね。
 
見学に行ってみて「あれ?」と思う雰囲気の研究室だったらそこに入らなければいいだけだし、気楽な感じで行っちゃっていい。
 
僕は小俣研の他にも他大学の研究室を見学しにいったことあるんですが、見学のお願いを嫌がられることってこれまでなかったですね。小俣研に限らず、気になった研究室があったら教授に直接メールすればいいと思います。

 

 

―――そういえば、僕らが2年前にやったクロストークをサイトにアップしたのは、ケーくんとモーちゃんが小俣研に入る前でしたよね?参考になったんですかね?
研究室の雰囲気がなんとなくわかって、見学のお願いをしやすくなった気がしたような、しなかったような(笑)。よく覚えてないっす。
僕はそもそも読んでなかったです・・・。

―――プレスリリースは読むくせに!!!
今回のクロストークはちょっとでも誰かの役に立つといいな・・・。

 


後輩たちへのアドバイス

  •  研究テーマで研究室を選ぶ人もいれば、研究室の雰囲気を重視して選ぶ人もいる。
  •  小俣研の場合は研究室への滞在時間は人それぞれ。
  •  見学は直接いくのがおすすめ! .


小俣研への見学を先輩一同お待ちしています。
見学希望の方は下記の小俣先生のアドレスに直接メールしていだければOKです。

takahisa.omata.c2●tohoku.ac.jp (●を@に変更してください)