素材プロセスと物性研究の融合
日本の工業を支えるためには良質の素材(鉄、非鉄、レアメタル等)が不可欠です。そのための良質の資源を確保することは容易では無くなってきています。都市鉱山と言われる国内蓄積資源あるいは劣質な資源等を無駄なく有効にかつ経済的に利用することが期待されています。社会を支える高機能な材料を手にするためには、その材料の原料となる良質な素材を手に入れなければなりません。材料の高機能化を支えるためには、製造工程を川上に遡り、その製造プロセスの高機能化や理解が不可欠であります。素材の生産のプロセスの研究は、最終的な材料の特性を決定づける材料の誕生に関わる部分の研究ということができます。プロセス全体の理解、その要素になる個々のプロセスの詳細な理解、各プロセスを構成する要素の物性の理解の研究を踏まえて、素過程の現象を追跡し、解析する研究が必要です。そのために「プロセス研究と物性研究の融合」を図り、総合的な研究を展開していきたいと思います。ミクロ的な視点からの物性の発現に関わる研究を基礎として、素材が最終プロダクツとして機能を発現させることまでを考慮したプロセス研究に基づいた高効率な素材生成プロセスの構築を目指したいと思います。
研究テーマ
- 溶融珪酸塩中の伝熱機構
- 溶融珪酸塩の粘性と構造
- 溶融珪酸塩/固体金属間の界面現象
- Fe基合金における包晶反応・変態の速度論
- 固体鋼中の非金属介在物の反応
- レアメタルのリサイクルと凝固
- 次世代パワー半導体材料シリコンカーバイドの溶液成長
- 次世代太陽電池SnSのpnホモ接合の作製