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[Publication]鉄系超伝導体の超伝導転移に伴う局所構造変化; Structural distortion at superconducting transition?

BaFe2As2tetragonalBa(Fe,Co)2As2 は鉄系超伝導体物質の一つです。鉄系超伝導体は当初磁気揺らぎ起源の超伝導説が支配的でしたが、最近の研究ではむしろ軌道やそれ以外の自由度の関連が重要視されています。さて、どのような自由度が関連するにせよ、この系では結晶構造の僅かな歪みがその磁性に大きな影響を及ぼすことが考えられ、超伝導転移にも局所構造歪みが関連する可能性があります。そこで、我々はEXAFSを用いて局所構造解析を行いました。その結果、超伝導転移に伴うFe-Fe距離の平均自乗分散の異常を観測しました。これは超伝導転移と局所構造歪みの強い相関を示しています。(とは言うものの、私は試料を作っただけなのですが、、、)

M. Y. Hacisalihoglu, E. Paris, B. Joseph, L. Simonelli, T. J. Sato, T. Mizokawa, N. L. Saini
A study of temperature dependent local atomic displacements in a Ba(Fe1−xCox)2As2 superconductor
Phys. Chem. Chem. Phys. 18, 9029-9035 (2016)
DOI:10.1039/C5CP07985C

 

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