レーザー周期加熱カロリメトリによる比熱容量,熱伝導率および放射率の測定 浮遊した液滴上部に周期変調したレーザーを照射し,試料下部から温度応答を計測します. レーザーの周波数ωを変えながら,温度振幅ΔTacと位相差Δφsを測定し,内部熱緩和時間τcと外部熱緩和時間τrを評価して,熱容量Cpを求めます. 熱容量を求める場合は,断熱状態が得られやすいように,なるべく内部熱緩和時間を小さくします. このため,なるべく小さい静磁場をかけ,液滴内部の対流を残す必要があります. なお,レーザーの吸収率(α)がない場合は,予め測定しておく必要があります. 熱伝導率・放射率測定 非定常熱伝導方程式を交流定常状態で解いて,有限要素法により位相差を熱伝導率と放射率の関数として求めます. 測定から得られた位相差の周波数依存性を再現するように,熱伝導率と放射率を決定します. 熱伝導率を測定する場合は,液滴内の対流を十分抑制するため大きな静磁場をかける必要があります. なお,真空中で行った場合は,真の放射率も同時に得られますが,周囲にガスが存在する場合は,放射率は見かけの値となります. 統合制御ソフトウェアレーザー周期加熱カロリメトリ計測画面