科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)

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科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)

研究課題:『低環境負荷次世代紫外光源の高効率化と低コスト化を目指す窒化アルミニウム単結晶の新規作製法の開発』

研究代表:福山博之

研究期間: 令和元年9月~令和2年8月


課題の内容と目的

本研究では、紫外発光素子の効率向上を目指し、素子を形成する窒化アルミニウム単結晶基板の新規作製方法の開発を目的とする。「溶融フラックスを用いた新たな結晶成長法」をシーズとし、その実用化に向けた基礎研究を行う。

技術的課題

紫外領域UV-A~C(波長340~265nm)までをカバーする紫外発光素子(LED)が製造されている。しかし、その外部量子効率は、青色LED(波長460nm)が80%に達するのに比較して、波長の短い紫外領域になるほど、顕著に小さくなる。殺菌効果の高い波長270nmのUV-C領域では、多数の研究機関や企業において、開発競争が激しくなっているが、それでもほとんどの外部量子効率が10%以下にとどまっている。現状では、低圧水銀ランプの出力が数W~数十Wに達するのに比較して、紫外LEDの出力は高々数十mW程度である。紫外LEDが水銀ランプに代わって広く普及するためには、外部量子効率の向上(30~40%)が強く求められている。

課題解決に向けて

窒化物層内の転位密度を107cm-2以下にするためには、基板との格子整合性を向上させる必要があり、これを満足するためには、バルクのAlN単結晶を基板として使用する必要がある。AlN単結晶基板を用いると、基板上に製膜したAlN膜との格子不整合は生じないため、転位密度を小さく抑えることができる。また、熱膨張係数差に起因するAlN膜の反りやクラックを生じることもない。このようにAlN単結晶基板は、内部量子効率の向上、ひいては外部量子効率の向上に極めて有効である。

 

AlNバルク単結晶は、昇華法によって作製されている。昇華法は、密閉した容器内で原料紛体を2300℃の高温で昇華させ、温度勾配下で再結晶させて単結晶を得る方法であり、その結晶は極めて高価で、大口径化も難しい。

 

本研究では、福山研究室の新たなAlN結晶成長に関する研究成果をシーズとして、低コストの新しいバルクAlN単結晶作製法の開発に取り組む。最近の研究内容はこちらのリンクをご覧ください。