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概要

TAGEN FOREFRONT 04

FOREFRONT REVIEW01多彩な機能性有機物を作製し物性評価にも直結分子集合体の構造や成長メカニズムを探るまた、さまざまな分子集合体を作製することにより、新しい機能を発現するような材料の開発に取り組んでいます。有機分有機合成の手法による分子の設計と合成芥川研究室は「有機合成の手法による分子の設計と合成」を基本的な研究テーマとし、たとえば、π(パイ)電子系化合物・両親媒性物質・巨大無機クラスターなどを扱います。有機化合物は、2重結合や孤立電子対でπ共役系をつなげていくことで、特徴的な物性を示すことがあるため、有機分子の光物性や電子物性に焦点をあてた研究では、π電子系化合物がキーとなります。新規なπ電子系化合物を合成することにより、有機トランジスタなど新たな導電性材料の創製を目指します。また一つの分子の中に親水性の部分と疎水性の部分とを併せ持つ場合、その分子を両親媒性を持つといいますが、この両親媒性物質の機能発現に着目したさまざまな研究も行っています。新規な構造の両親媒性分子は、生命科学、材料科学などの分野にも波及効果をもつものと期待されています。さらに、さまざまな形をした金属錯体、巨大無機クラスターなどを利用した新機能材料の創製にも取り組んでいます。子の集合体である結晶や薄膜を作製することにより、これらの分子から成る分子集合体の構造や成長メカニズムを探り、その集合状態を制御することで、マルチファンクショナルな分子性材料の開発を行っています。単結晶・柔粘性結晶(プラスチッククリスタル)・液晶・ゲル・LB膜(Langmuir-Blodget膜/ラングミュア-ブロジェット膜)など多様な分子集合体を研究対象としています。単結晶は、とくにシリコンの単結晶など半導体製造の基本として重要なものです。柔粘性結晶は、分子レべルで固体相にみられる位置規則性と液体相にみられる配向の等方性を合わせ持ち、新しいイオン伝導体材料として期待されています。またLB膜は、分子レベルでの秩序構造を有する有機超薄膜を得る有力な方法として注目されているものです。「すぐ実用化できるような技術を目指したものではなく、こうした基礎化学の基盤となるテーマについて、高いレベルで研究を積み重ねることによって、将来的な実用性にも展開できるような土台固めをすること」と、芥川教授は研究室の方向性を豊富な設備と試料が揃っている有機合成室で、各種の有機合成、錯体合成、結晶成長などを行い、作製した材料は、物性測定室・X線結晶構造解析室・分光測定室・ナノ構造測定室で各種の物性評価を実施。材料の作製と物性評価を研究室内で完結できるという強みになっています。スコッチの本場のシングルモルトウイスキーをコレクションMY FAVORITE英国に若い頃から共同研究で交流を続けているグラスゴー大学の研究者がいます。英国に出張の際には彼が本場スコッチウイスキーの蒸留所に案内してくれました。蒸留所はスコットランドに100箇所ぐらいあります。ひとつの蒸留所でも、いろんな種類をつくっていました。シングルモルトの聖地といわれるアイラ島では、伝統的なウイスキーをつくっていて、特徴的な風味を醸し出している蒸留所があります。そういうところで、よく珍しいシングルモルトを買って集めたものです。だいぶ飲んでしまいましたが、ほんとうにレアなものは札幌の自宅にまだ大事にとってあります。7TAGEN FOREFRONT