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概要

TAGEN FOREFRONT 04

FOREFRONT REVIEW07青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせで作る白色光を示します。溶液法により合成した黄色蛍光体(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+の励起・発光スペクトル(標準YAG:Ce3+との比較)結晶学的な新物質設計・合成で様々な特性の蛍光体を開発高発光効率の白色LED用蛍光体の合成垣花研究室のもう一つの研究テーマと言えるのが「蛍光体」です。現在一般に使われている蛍光管には水銀のガスが入っていて、廃棄において環境に影響を与えるという問題点があります。その対策として生まれたのが白色LEDで、現在、青色チップと黄色蛍光体(YAG蛍光体)を組み合わせたもので作られています。「しかし、現行のものは、例えば赤いものが暗い赤色に見えてしまうという傾向があります。より精度を高めた蛍光体を作ることができれば、より自然な色に見えてくるはずです」。白色LEDがより一般的に使用されるようになるために、広くより自然な光を出せるような蛍光体を探す必要があります。蛍光体の特性を調べる上で、様々に合成された試料づくりが必要になりますが、固体の蛍光体のサンプルを作ることはとても大変だと垣花教授は語ります。「有機化学反応であれば分子と分子の反応なので、高い収率で精製することができます。しかし、無機の材料ではとても合成が難しいですね。物理的には混ざったけど、原子レベルでは並んでいないという問題があるのです」。そこで研究室で現在採用している手法が「溶液法」というものです。「研究室では、代表的な黄色蛍光体と比較して強く黄色発光する優次世代の固体照明として脚光を浴びている白色LEDに使用される蛍光体。垣花研究室では、水溶液プロセス(低環境負荷プロセス)を用いて、優れた性能を示す蛍光体の合成する手法を研究開発しています。れた蛍光体(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+を開発しましたが、これは溶液法によるものです。水に分散可能なケイ素化合物(グリコール修飾シラン:GMSと呼びます)を使ってケイ酸塩を合成する手法を開発しています」。この蛍光体(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+を開発することにより、高発光効率の白色LED用蛍光体の合成に成功しています。鉱物をヒントにした溶液並列合成による蛍光体探索どの化合物が蛍光体として使えるかは、実際に作ってみないと誰も予測できないので、いい蛍光体を見つけるためには、要素となる化合物を合成をして試料を数限りなく作らなければなりません。「しかし、一つの試料を合成するのに2日はかかるので、簡単には新しい蛍光体を発見することができないという効率の悪さがあります」。そこで垣花教授が注目したのがコンビナトリアル化学という考え方です。組み合わせ論に基づいて列挙し設計された一連の心の充電のために、古い音楽を、現代の楽器で聴いていますOFF TIMEバロック期とかの古い音楽、いわゆるクラシックと言われる音楽を好んで聞きます。特にピアノのために書かれた音楽がいいと思っています。ただ、古い音楽と言っても、古い楽器で聞くというのは好きではないですね。現代の楽器で聞くのが好きです。音楽に詳しい方には怒られるかも知れませんが、バッハやベートーヴェンあるいはモーツアルトという普遍的な音楽を書いた人は楽器を超えたものを書いたと思いますし、現代に生きていたらきっと、現代の楽器で演奏しただろうと思います。人間というのは心の面が大きいですし、心強くしていくためにエネルギーが必要です。音楽が心の充電になると思っています。45TAGEN FOREFRONT