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概要

TAGEN FOREFRONT 04

FOREFRONT REVIEW06固体の電解質、空気極、燃料極で構成されたSOFCで電気が作られる仕組み。空気極では、気相中の酸素と外部回路からの電子から酸化物イオンの生成反応が、燃料極では、電解質からの酸化物イオンと気相中の水素からの水の生成反応が起きます。外部回路では電子が燃料極から空気極へと移動します。固体イオニクス材料を用いたエネルギー変換デバイスの実現に向けて固体イオニクス材料をもとに次世代の環境調和型発電システムを資源枯渇、地球温暖化、酸性雨といった、深刻なエネルギー・環境問題を背景に、高効率で環境調和性に優れたエネルギー変換デバイスの開発が期待されています。このような次世代発電技術として、近年、開発・実用化が急速に進められているのが「燃料電池」です。燃料電池の可能性について雨澤浩史教授は以下のように語ります。「水素のような燃料の燃焼反応の際に得られる化学エネルギー変化を、直接電気エネルギーとして取り出す燃料電池は、エネルギー利用効率に優れ、サイズも小さくて済むというメリットがあります。定置用分散型電源を中心に、自動車を始めとする移動用電源、モバイル用の小型電源など幅広い用途での応用が期待されています」。燃料電池は、電解質にプロトン導電性固体高分子膜を使用する「固体高分子形燃料電池」など、使用する電解質材料によっていくつかのタイプに分類されます。「固体高分子形燃料電池」は、起動性に優れた低温作動の燃料電池として、日本では2009年より家庭用1kWクラスのシステムが商品化されています。雨澤研究室では、固体イオニクスデバイスの開発・高性能化に向け、固体中をイオンが動く現象の原理解明を目指しています。「その中で、我が研究室が次世代の環境調和型発電システム開発に向け研究対象にしているのが、固体でありながらその中をイオンが高速で動くことのできる『固体イオニクス材料』と呼ばれる物質です。この固体イオニクス材料は、高効率で、使用燃料が多様性な電力源である固体酸化物形燃料電池(SolidOxideFuelCel,以下SOFC)や、電気自動車、携帯機器、自然エネルギーによる電力平準化のための蓄電池の電解質、電極材料としての利用が期待されています」。他の燃料電池にはない特長SOFCの高い潜在能力SOFCはどのような基本構成・仕組みによって発電するのでしょうか?「SOFC単セルは、固体の電解質(一般的には酸化物イオン導電体)、空気極(カソード)、燃料極(アノード)で構成されています。燃料に水素を使用した場合、空気極では、気相中の酸素と外部回路からの電子による酸化物イオンの生成反大好きなスイーツ探求は、研究者魂をくすぐりますMY FAVORITE趣味はスイーツ探求なんですが、「スイーツ探求」と言っても、スイーツの食べ歩きではなく、スイーツを自身で「作る」ということなんです。休みの日によく作っています。家庭のバースデーケーキは今までほとんど買ったことがないです。結婚して子どもができてから独学で学んだんですね。子どもたちが自分が作ったバースデーケーキで喜んでくれているのでありがたいですね。ケーキづくりは、研究室での実験のようです。「この材料をまぜるとどうなるかな」「今度はこういうフレーバーにしてみようかな」とアレコレ試行錯誤を楽しんでます。大学の先生は料理が好きな人が多いのですが、皆さん職業柄凝り性なんでしょうね。37TAGEN FOREFRONT