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概要

TAGEN FOREFRONT 04

FOREFRONT REVIEW04超高温熱物性計測システムでは、高温融体が電磁浮遊法によって浮遊しているのをモニターで確認。さまざまなデータを得ることができます。多彩な高度産業分野に展開可能な超高温物性測定誤で作製した場合の時間と労力をおさえ結晶作製、鋳造、溶接分野の熱物性値の高精度化に貢献福山研究室においては、前ページで紹介したように、化学力学をベースとして、高温反応場における新規な材料創製を目指す研究が、一つの柱となっています。そしてもう一つは、その材料創製を支援するための高温融体の熱物性計測システムを開発していること。この2つの研究テーマを融合させたものづくりを展開していることが、福山研究室の大きな特徴となっています。なぜ高温融体の熱物性計測が必要なのかという問いに対して、福山教授は「高温で融けている物質の熱物性計測はきわめて困難であり、純金属のデータすらほとんど整備されていないのが実情です。しかし一方、半導体の単結晶作製や、耐熱合金の鋳造、信頼性を要求される溶接分野などにおいて、一つひとつ試行錯るため、コンピュータシミュレーションで作製するのが通例となっており、そのシミュレーションの精度を左右する熱物性値の高精度化が強く求められていました」と指摘します。福山研究室では、こうした課題を克服するための取り組みを続け、世界初の手法による装置開発を実現しました。高温融体の熱物性を測定する世界初の装置を開発福山教授は、多元研赴任前から、この課題に挑戦していました。研究の初期段階では、北海道の地下無重力実験センター(炭鉱跡地を活用し、710mの縦穴を地下に向けて真空カプセルを落下させることで、約10秒にわたって10-5Gの微小重力状態を10秒間作り出すことができる設備。1989年開設、2003年閉鎖)において、融けたシリコンを落下させる実験も試みたことがありました。「無重力状態にして測定しようとしたんですが、失敗の連続でした」と福山教授は振り返ります。その後、教授は当時注目され始めていた超伝導磁超高温熱物性計測システム/高温融体は化学的にきわめて活性で容器との反応が避けられない、また融体内の対流が生じるため熱伝導率が測定できないなど、非常に困難だった高温融体の熱物性計測を、電磁浮遊法と静磁場を組み合わせて可能にした世界初の装置。左写真左奥は、開発されたシステムの元になった先代の測定システム。仙台でいちばん好きな新緑の季節を楽しむOFF TIME仙台に移り住んで10年になりますが、毎年新緑の季節が気に入っています。長い冬を通り抜けて、ついこの間まで枝が剥き出しだったのに、新しい芽から見る見る若い葉が青々と育って、やさしい木漏れ日が降り注ぐ。そんな感じが大好きです。夏になると葉が濃くなりすぎてしまうので、やはり若々しい新緑の木々がいちばんですね。その好きな季節を、家でも楽しみたいと思い、庭いじりを始めたところです。まだ、小さな花を植える程度ですが、いつか素敵なガーデンになる日を楽しみにしています。27TAGEN FOREFRONT