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概要

TAGEN FOREFRONT 04

FOREFRONT REVIEW02光学顕微鏡にも電子顕微鏡にもなし得ない機能を開発エネルギーが低く、物質に対する透過力が小さいX線と言うこともできます。従って装置の外にもれないため、軟X線を利用した顕微鏡は広く一般の研究室で使うことができます。軟X線のこの独特の性質を有独特の性質を持つ軟X線を活用した高性能顕微鏡可視光線を利用し、試料に光をあて、試料からの光をレンズで結像させて観察するのが光学顕微鏡です。「可視光線のメリットは文字通り可視的であることですが、一方で光の物理的性質の制約を受けることになり、光学顕微鏡における分解能の限界は可視光線の波長によって左右されます」と栁原教授は説明します。理論的には光学顕微鏡の分解能の限界は200nm程度。このような制約を打ち破るため、ひとつは光によらない電子顕微鏡が開発され、もうひとつは、可視光(波長800?400nm)よりも短波長域のX線領域を利用する顕微鏡が開発されてきました。しかし、「電子顕微鏡においては、拡大率が高いけれど、視野が狭いこと、試料の帯電の影響を受けること、試料を乾燥させなければいけないなどの難点もあります」。栁原研究室が研究の対象とする「軟X線」とは、可視光より波長が短い紫外線(波長400?200nm)よりも短く、目に見えない光です。波長の境目が明確にあるわけではありませんが、栁原研究室では、軟X線の波長範囲を30から0.6nmととらえています。また軟X線は、効活用しようというのが、軟X線顕微鏡研究の基本です。軟X線顕微鏡に欠かせない高精度の多層膜反射鏡軟X線は、可視光とは違って目に見えない光です。しかし波長が短いため、軟X線を用いた顕微鏡は、可視光より高い分解能でミクロなものをより正確に観察することができます。「ところが軟X線は、可視光のようにレンズを通過できず、通常の鏡では反射もしません。ここが軟X線顕微鏡研究のキーになります。軟X線を結像するためには、2種類の超薄膜を波長と同程度の周期で何層も正確に積層した特殊な多層膜反射鏡が必要になるのです」と栁原教授。薄膜の積層は、何10層、場合によっては何100層にもなるといいます。この多層膜結像系を高精度化すると、原理的には原子数10個分の高解像が可能になります。つまり、軟X線顕微鏡の開発とは、多層膜結像系をいかに高精度化できるか、というテーマが中心的な課題になる、軟X線多層膜反射鏡/基板の上に重ねられた多層膜の、各界面からの反射光の「強め合いの干渉」によって高い反射率を実現しています。各層の厚さは正確に制御されます。右はMo/Si多層膜の断面TEM像。よく検証すれば、聖書は人生の指針となる大切なメッセージMY FAVORITE聖書の内容は決して古いものでなく、今でも人生の指針として大変優れています。たとえば「自分にして欲しいと思うことを他の人にもする」「悪に悪を返さない」などの格言があります。しかし、聖書のさらに重要な点は、人類に関する重要なメッセージを伝えていることです。ただし、その内容を鵜呑みにすることは盲信であり、聖書自体が厳に戒めています。むしろ「見えない実体についての明白な論証」をし、よく研究するよう勧めています。聖書は、正しく理解し、実践してこそ意味があります。13TAGEN FOREFRONT