ブックタイトルTAGEN FOREFRONT 03
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TAGEN FOREFRONT 03
1955年生まれ。1980年東北大学工学研究科修士課程修了。同年新日本製鐵株式会社入社(八幡製鐵所:福岡県北九州市)。1991年九州大学より工学博士の学位授与。1993年同社プロセス技術研究所製鋼プロセス研究部(千葉県富津市)。2001年同社光技術研究部長(山口県光市)。2003年新日鐵住金ステンレス株式会社移籍研究センター長。2005年東北大学多元物質科学研究所教授。http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/laboratory/index.php?laboid=50多元物質科学研究所基盤素材プロセッシング研究分野 教授KITAMURA, Shin-ya北村信也人類社会の発展を支える基盤素材持続的なベースメタル製造プロセスの研究 人類社会の発展に何が必要でしょうか?環境調和社会に向けて新たな技術変革に何が求められているのでしょうか? いろいろなものが考えられると思いますが、人類社会の発展を支える基盤素材として鉄鋼に代表されるベースメタル製造プロセスの研究も大切なファクターのひとつです。 北村信也研究室では、①地球から得た資源を使い、地球に優しいプロセスで抽出する[Giga Scale]、②反応装置(リアクター)の効率・性能を極限まで高める[Mega Scale]、 ③反応速度、材料特性を支配する物理的化学的要因の解明 [Micro Scale]、④元素の異相間移動速度の測定、微細組織制御技術 [Nano Scale]という4つの視点(スケール)でベースメタル製造プロセスの研究を俯瞰しています。 具体的な研究のテーマの一つには高効率の精錬プロセスの設計があります。一般に精錬反応速度はスラグ、メタル両相内物質移動の混合律速であり、それを増加させる方策として反応界面積を増加させることが必要ですが、その有効な手段として北村研究室ではエマルジョンの形成によりスラグをメタルに懸濁させる技術を研究しています。 もう一つの中心的なテーマは、鉄鋼製造工程において副産物として発生する製鋼スラグを有効資源活用する研究です。具体的には硫化によるマンガン回収と浸出による燐の分離を用いた手法などを中心に研究しています。 さらに、東日本大震災により受けた沿岸部田園地帯の塩害被害を製鋼スラグを活用して解決していこうという画期的な研究も進めています。05FOREFRONT REVIEWTAGEN FOREFRONT 30