ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

TAGEN FOREFRONT 03

TERM INFORMATIONフロントおよびバックエンド化学核燃料サイクルにおいて鉱石からウラン等を分離後、濃縮、燃料製造までをフロントエンド、原子炉で燃焼後、使用済燃料を再処理し、再利用および廃棄物の処理、処分までをバックエンドと称し、必要な基礎および応用化学が対象。硫化物再処理法酸化物燃料について二硫化炭素等により希土類等の核分裂生成物を選択的に硫化し、硝酸等により選択的に溶解して分離し、燃料成分を酸化物として回収する方法。メカノケミカル処理による低温硫化と組み合わせたプロセスを開発。燃料デブリ原子炉の冷却材喪失事故等により、炉心が高温になり燃料棒等が損傷し、さらには溶融して被覆管やコンクリート等の構造材と反応し、炉内に堆積した固形物。ウラン等燃料生物の他、ジルコニウム、鉄、シリカを主成分とする固体。デブリ処理燃料デブリについては、組成、構造等の状態分析を行い、有用物あるいは廃棄物に分類後、物理的あるいは化学的方法により処理し、有用物については回収・再利用を、廃棄物については直接処分を含めた適切な処分方法を検討。減容化処理原発から放出された放射性物質により汚染された廃棄物や除染作業後の二次廃棄物については、仮置き場に保管後、放射性物質の揮発等を抑制した、圧縮あるいは低温燃焼等の減容化処理を行い、中間貯蔵施設に保管する予定。RIアルファ線やベータ線、ガンマ線など放射線を放出する核種を示すもので、セシウム-137やストロンチウム-90などがあり、放射線障害防止法による規制対象。ウラン等核燃料物質は放射性であるが、原子炉等規制法による規制対象。ほとんどが人工的に作られたものです」。 核燃料として利用されているウランおよびプルトニウムに加え、これらに次いで使用済燃料中で生成量の多いマイナーアクチノイド(MA:ネプツニウム、アメリシウム、キュリウム)が核燃料サイクルにおいて重要なアクチノイド元素です 「研究室では、例えばマイクロカロリメトリーによるアクチノイド錯生成反応研究などを行っています。放射性廃棄物を処分する際、放射性核種がガラス固化体から溶出し、地下水を媒体として生態圏へ移行するプロセスにおいては放射性核種の溶解や地下水中に含まれる諸物質との種々の収着分配や錯生成が問題となります。これらの反応の機構を理解することは、廃棄物処分安全評価の高度化につながります」。 このため、等温型カロリメーターによる熱量滴定により,アクチノイドやその他の金属イオンと重要物質との錯生成における熱力学量(平衡定数、エンタルピー、エントロピー)を求め、反応の熱力学的理解を進めています。現在、核種と鉱物の相互作用に適用し、表面錯体形成反応の熱量の測定を進めています。放射性物質を含むレアメタルの素材プロセシングに関する研究 佐藤研究室では、現在、レアメタルの中でも、供給不安抱えるレアアース(希土類)について、供給資源の多様化を目指した資源戦略に基づいた鉱石処理プロセスの開発を進めています。 「レアアースにはトリウムなどの放射性物質が入っています。これらはα線やβ線γ線も出します。このレアアースを精製してトリウムを分離除去し、磁石などに使っています」。 「レアアース資源は世界各地に存在しますが、圧倒的に中国が多いです。レアアースを含め、インジウムなどのレアメタルは、従来からハイテク産業に使われてきましたが、日本では採れません。資源の安定供給やリサイクルなどきちんと対応していかなければならない問題だと認識しています」。 レアメタルの生産にはクリアしなければならない問題があります。例えばレアアースの鉱山の多くは、不純物として放射性物質であるウラン、トリウムを含んでおり、これらの分離除去が不可欠であり、溶媒抽出などが利用されています。 「水を汚さず、廃棄物発生を削減するためには、環境調和型のレアアース抽出法が鍵となります。レアメタルグリーンイノベーションプロジェクトにより、環境に配慮した鉱石処理プロセスの開発を進めています」。佐藤研究室の研究対象となるアクチノイド (Actinoid) は、アクチニウムからローレンシウムまでの15の元素です。全てが放射性元素で、半減期が短いものが多いのが特徴です。現在、レアメタルの中でも、供給不安抱えるレアアース(希土類)について、供給資源の多様化を目指した資源戦略に基づいた鉱石処理プロセスの開発を進めています。TAGEN FOREFRONT 26