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概要

TAGEN FOREFRONT 01

IKEDA-SAITO, Masaoタンパク質の反応と構造へ独自の手法でアプローチする齋藤正男1950 年水戸生まれ。1968年栃木県立栃木高校卒業、1973 年大阪大学基礎工学部生物工学科卒業、75 年同大学院基礎工学研究科物理系修士課程修了後、ペンシルバニア大学医学部生物化学・生物物理学科に留学。78 年より同大学研究員・助教授・准教授、89 年よりケースウエスターンリザーブ大学医学部生理学・生物物理学科准教授・教授を経て、98 年より現職。http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/laboratory/index.php?laboid=61 様々な生理機能を司り、生命活動の維持に重要な役割を果たすタンパク質。なぜ、タンパク質は、これほど高度な生理機能を持つことができるのでしょうか? 齋藤研究室では、この生理機能のメカニズムを解明するために、タンパク質の「構造」に着目しています。X線結晶構造解析・精密反応解析・分光測定などの手法を駆使して、“タンパク質の反応と構造”の解明を目指した研究を展開しています。 現在の主な研究ターゲットは「ヘム分解酵素」や「グルタミン酸受容体」など。近年注目を集めている重要なタンパク質です。 「ヘム分解酵素」であるヘムオキシゲナーゼは不要になったヘム(血液の赤色のもと)を分解して、鉄イオン・一酸化炭素( CO)・ビリベルジンに変換する酵素です。“ 分解して捨てる(代謝)”こと自体も大事なのですが、ヘムオキシゲナーゼの反応は鉄の恒常性維持や細胞防御にも重要なことが分かっています。 また、毒ガスと思われていたCOは様々なシグナル伝達に用いられていることが明らかとなり、ヘムオキシゲナーゼはさらに注目を集めています。 さらに近年、ヘムオキシゲナーゼは酸素センサーとして機能することまで提案されており、非常に重要かつ多彩な機能を持つ酵素として注目されています。 齋藤研究室では、ヘムオキシゲナーゼの複雑かつ興味深いメカニズムを反応・構造の両面から徹底的に解明し、ヘムオキシゲナーゼの生理機能発現機構の解明を目指して研究を進めています。 このタンパク質の構造解析の考え方・手法に関する基礎研究の積み上げをもとに、様々な分野のイノベーションに寄与することを目指しています。有機・生命科学研究部門タンパク機能解析研究分野 教授 タンパク質は生体内反応の主な担い手であり、生命活動の維持に重要な役割を果たしています。タンパク質はその目的に最適な構造を有し、高度に洗練されたメカニズムによって生理機能を発現します。斎藤研究室では、タンパク質の生理的重要性と化学的特殊性に注目し、X線結晶構造解析・精密反応解析・分光測定などの手法を駆使して、タンパク質の反応と構造の解明を目指しています。