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概要

TAGEN FOREFRONT 01

本間研究室が目指す次世代のエネルギーの最先端イノベーション。ナノテクノロジーをキーテクノロジーとして展開しています。新しいエネルギー時代を作る電池の概念のイノベーションリチウム電池の低コストのためにレアメタルフリーへ10 年後の電池は想像を超えた電池かも知れない低抵抗のグラフェン新しい電極材料の開発学生時代から毎年紅葉の時期に、軽井沢の雲場池に通ってます。 自然の風景を観にいくことが好きなんですが、特に紅葉の季節に行く軽井沢の雲場池はかなり気に入ってます。学生の頃から毎年通うという、我ながらすごいこだわりだな~と思っています。 軽井沢はどうやら紅葉に適した風土のようで、燃えるような紅色一色に染められた風景は見事です。その軽井沢の紅葉の中でも雲場池が最も気に入ってますね。木々に挟まれて波が立ちにくい湖面は鏡のようで、美しい紅葉を映し出してくれます。遊歩道も整備されていて、ゆったり散歩しながらうっとり眺めています。 幻想的に広がる紅葉はまた来年も来ようと思わせてくれますね。リチウムイオン電池の正極材料にはコバルト、ニッケル、マンガンなどの希少金属(レアメタル)を多量に使用するため特に電気自動車用などへの大型二次電池搭載を目指す場合は低コスト化と供給源確保が課題となっている。レアメタル埋蔵量は地質学的な偏在性が大きく、コバルトはコンゴやザンビアに偏在し、さらにリチウムそのものはチリとボリビアに偏在する。これらの資源的制約のないレアメタルフリー元素から高性能低コスト二次電池を開発することが電気自動車の実用化に必須である。シタさらには燃料電池などへの応用が期待されています。 「二次元構造の単原子層シート炭素材料であるグラフェンはカーボンナノチューブに勝る可能性に満ちた革新的ナノカーボン材料です。大容量キャパシタ応用のため量産化技術と表面修飾技術の開発を行っています」。  グラファイト材料を強酸性溶液中で酸化処理することにより酸化グラファイトの単原子層シートを作製。超臨界流体を用いてグラフェンシートを合成しますが、合成時に有機酸を添加することにより触媒効果を利用した剥離効率の向上と、さらにグラフェン表面の化学的修飾効果の双方の同時達成を実現しています。 「量産化に向けた有望な化学的合成プロセスの基礎研究を行うことができました。これらのグラフェン材料のリチウム貯蔵特性を評価した結果、グラファイトの約2 倍のリチウムが貯蔵されることも明らかとなっています」。 「本間研究室では、ナノテクをキーテクノロジーとして次世代のエネルギーの最先端イノベーションを目指しています」。 レアメタル以外のすべての元素で電極材料の選定を行い、実験を繰り返しています。何百何千の失敗を繰り返しながら、新しい電池部材の開発に結びつけていきます。 「研究室のミッションは、新しい太陽電池、新しいリチウム電池、新しいキャパシタを作ることです。そのためには今までにはない最先端の電池デバイスを作らなければなりません。日々イノベーションです。10年後の電池は、皆さんが想像するものとは全く違うものになるかも知れません」。 本間研究室が開発を進めているこれらの革新的エネルギーデバイスの要素技術。この技術革新の積み重ねの中から、電気自動車や再生可能エネルギーの基盤強化、さらには低炭素化社会技術であるスマートグリッドに結びついていくことが期待されています。 「普及が進む電気自動車向けの2次電池の低コスト化を目指しています。そのためにはレアメタルフリーです」。 リチウムイオン電池は正極と負極の間を電子が行き来して電気を充・放電します。現在は正極の材料としてコバルトやニッケルといったレアメタルを使っていますが、安定調達が困難で高価なため、レアメタルの使用量を減らせる新しい技術開発が待たれています。 「研究室で開発した新しいレアメタルフリーな2次電池は、正極に材料コストを5分の1 以下に抑えられる有機材料を使っています。6ナノ(ナノは10億分の1)メートルのシリカ粒子などを混ぜた材料を固体の電解質として活用することで、有機分子が溶け出ないように工夫しています」。 ボタンサイズのリチウムイオン電池を作り、性能を確かめたところ、蓄電容量を示すエネルギー密度は1キログラムあたり200ワット時と、現行のリチウムイオン電池の約2 倍という結果が出ています。100回以上の連続した充・放電にも耐えることを確認しています。 「このようなレアメタルを使わない高いエネルギーを蓄えられる電池は、再生可能エネルギーの普及に役立ちます。今後は電子をためやすい有機材料の探索を進め、さらに電池の容量を高めていきたいと考えています」。 「研究室では今、新しいナノカーボン材料の開発に取り組んでいます2010年のノーベル物理学賞の研究テーマとなったグラフェンです。優れた電子物性を持っています」。 グラフェンは高い電子導電性と大きな比表面積、さらに熱的・電気化学的安定性に優れるなど、従来にない優れた物性を持っています。酸化インジウムにスズを添加した化合物・ITOに代わる新しい透明導電膜材料として、リチウム電池、キャパレアメタルフリー電池再生可能エネルギーで構成される系統電力ネットワーク。太陽光・風力発電、燃料電池、コジェネレーション、蓄電池などを連結した電力ネットワークで結び、需要供給をオンラインでモニターして最適な電力エネルギー供給と貯蔵を可能にするトータルシステム。スマートグリッドの導入により火力発電と原子力発電に依存しないで民生エネルギー供給が可能となるため低炭素化社会を構築することが出来る。エネルギーセキュリティ向上と脱石油、脱原発を実現するグリーンイノベーションの最重要技術である。スマートグリッドの写真。太陽電池や風力発電を蓄電池と組み合わせて一つの電力ネットワークとして構成する。スマートグリッド二次電池の構造は負極、電解質、正極を接合させることで構成されている。市販のリチウムイオン電池では電解質にリチウムイオン伝導性の液系電解質を使用している。他方、この液系電解質にはエチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の可燃性有機電解液を使用しているため発火等の危険性が懸念される。二次電池の大型化を目指す場合には有機電解液を用いることの危険性を除外するため新しい電解質の開発が望まれている。固体電解質は電解質が固体材料で構成されているため高いリチウムイオン伝導性と非可燃性を併せ持っているため高安全性の大型二次電池開発が可能と見込まれ国内外で研究が活発化している。固体電解質リチウムイオン電池等の化学電池では電極活物質の酸化還元によるファラディック反応により蓄電されるが、他方、非ファラディック反応により蓄電する電池が存在する。代表的なものがキャパシタであり、この電池においては分極性電極の表面に電気二重層を形成することで電気エネルギーを貯蔵することが可能である。大きな比表面積を有するカーボン電極と高い電位で蓄電できる有機系電解液を用いて高容量キャパシタデバイスが実用化されている。イオンの電極表面への可逆的吸脱着で蓄電できるためリチウムイオン電池より高出力特性が得られることからハイブリッド車、電車、風力発電バックアップ電源等への応用が期待されている。キャパシタ単原子層シートのグラフェンを表面から観察した透過型電子顕微鏡写真。欠陥が入った炭素6員環構造がはっきり観測される。より低コストに2次電池を作るために、本間研究室では、レアメタルを使わないレアメタルフリーな電池開発を行っています。電気自動車の2次電池の低コスト化にも貢献できると期待されています。グラファイト材料を強酸性溶液中で酸化処理することにより酸化グラファイトの単原子層シートを作製するなど、量産化に向けた有望な化学的合成プロセスの基礎研究を多数行っています。電気自動車用