金属とガラスを封着するには次のような条件を満足しなければならない。
1. 金属の融点がガラスの作業温度より高いこと。
2. 金属とガラスが互いに濡れること。
3. 金属とガラスの除冷温度以下の熱膨張係数が一致していること。
封着に用いられる金属とガラスの組合せを表8-1に示す。
コバールは鉄・ニッケル・クロムの合金で、コバール封着用ガラスと広い温度範囲で熱膨張特性が似ている。銅は箔にするとすべてのガラスに封着することができる。次にタングステン線を例にとり封着法を簡単に述べる。�@タングステン線をガス炎で焼き直ちに亜硝酸ソーダ水溶液に入れる。�Aガス炎で軽く焼き灰黒色の酸化膜を作る。�Bガラスの小管を溶着させる。�Cガラスを巻き付ける。�D一端封じの要領で封じ込む。
金属によって前処理方法は異なるが、その目的は、金属表面を脱脂し、均一な酸化膜を作ることにある。ガラスへの封着方法はタングステンの場合とほとんど同じである。