ガラス表面に汚れが付いたままで熱加工をすると、それが部分的な結晶化、変質、ピンホールなどの原因となる。したがって、加工前に必ずガラスの表面の洗浄を行わなければならない。新しいガラス管を洗うには、外側は柔らかい布等でこすりながら水で洗い、内側は布・紙等の小片を濡らしてから管の一端に詰め、水道の圧力で押し出して洗う。太い管やフラスコ等をブラシで洗うときには金属部で内側に傷を付けないように注意する必要がある。
一度使用した器具の再加工や修理の際の洗浄方法を次に述べる。
1) 洗剤で洗う。--水洗を十分に。
2) 有機溶剤で洗う。--有機溶剤の蒸気が残らないように注意。
3) 酸・アルカリで洗う。--水洗を十分に。アルカリに長時間浸すとガラス表面が侵される。
4) 電気炉で加熱する。
5) フッ化水素酸水溶液でガラス表面を溶かす。--フッ化水素酸を皮膚に付けないよう、蒸気を吸わないよう注意。