これまでの研究の紹介

画像1 超高分解能EELS電子顕微鏡の開発

電子顕微鏡用のモノクロメータを企業と共同開発し、世界で初めて汎用電子顕微鏡に搭載することに成功した。 ナノスケール物質の物性解明に威力を発揮している。

画像2 C60と関連物質の研究

EELS電子顕微鏡を用い、電子ドープに伴う電子状態変化を解明
・C60、C70、C84
・C60ポリマー

画像3 ボロンクラスター物質群の研究

ボロンは原子12個からできるB12クラスターが結合したネットワーク物質群をなします。
クラスターの隙間に金属元素を入れて物性を変える研究を、共同研究として行っています。

画像4 カーボンナノチューブの研究

肉眼では見ることのできないカーボンナノチューブを電子顕微鏡で観察し,その構造と物性の関連を実験的に調べています。

画像5 準結晶の研究

自然界に存在しないと予言されていた10回対称を持つ物質(準結晶)が、1985年に発見されました。 その物質群の物性はいまだ十分に分かっておらず、その解明に挑んでいます。

画像6 結合電子状態解明装置の開発

物質が安定して存在する原因は、その結合電子の電子状態にあります。 量子物体の結合電子状態を解明するため、ナノスケール分解能をもつ新装置の開発と実用化に取り組んでいます.

画像7 電子回折による結晶構造・電子密度分布解析法の開発

結晶構造解析用エネルギーフィルター電子顕微鏡と,動力学回折理論に基づく解析ソフトウェアを開発しました.これらにより,電子回折によるナノスケールの結晶構造・電子密度分布解析を世界で初めて実現することに成功しました.

画像9 La1-xSrxCrO3の電子密度分布解析

モット絶縁体LaCrO3にSrを添加するとホールがドープされ伝導性が現れます.収束電子回折によりSr添加による電子密度分布の変化を調べ,Cr原子へのホールドープの様子を明らかにしています.

画像13 h-BaTiO3の結晶構造の精密化

実験で得た収束電子回折(CBED)パターンを計算と合わせることで,h-BaTiO3の結晶構造を精密化しました。h-BaTiO3はフォノンのソフト化により構造相転移を起こし,74 K以下で強誘電が発現する物質です。この解析で凍結したソフトフォノンの原子変位が得ることができました。

画像10 LaMnO3の電子密度分布解析

収束電子回折を用いて遷移金属ペロブスカイト酸化物LaMnO3の軌道秩序相の電子密度分布を解析しています.Mn原子3d電子軌道の異方的秩序を電子密度レベルで検出することに成功しました.

画像11 収束電子回折による不純物ドープ・点欠陥の解析

Asなどの不純物元素を微小量ドープしたシリコン結晶から,ドープ元素による歪みのつくるインコヒーレント散乱を新たに検出しました.これを解析してドープ元素や点欠陥をナノスケールで解析する新しい方法の開発に取り組んでいます.

画像12 収束電子回折によるSi1-xGex/Siヘテロ構造デバイスの歪分布解析

収束電子回折法を用いて,Si1-xGex/Siヘテロ構造デバイスの歪分布解析を行いました.Ge濃度と格子定数変化の相関を,ナノメータースケールの極めて高い空間分解能で検出しました.

画像8 コヒーレント電子回折による電子波干渉

電子顕微鏡は,電子波の量子力学的な干渉実験を高精度で行うことのできる装置でもあります.電子回折波同士の干渉を利用して,位相を読み取り,結晶構造解析に生かす方法の開発を行っています.




Back