http://www.metro.tokyo.jp/INET/ETC/SAITAI/HISAI/MIYAK320.HTM

平成12年11月16日                連絡先

午後2時00分                     環境局環境評価部広域監視課

東京都災害対策本部                     03-5388-3567





        東京都災害対策本部の対応等について(第220報)

                    

   三宅島の雄山噴火に伴うガスの高濃度に対応した自動連続環境測定の実施



 東京都では、三宅島における火山性ガスの高濃度の測定をリアルタイムで可能とする体制

の準備を進めていましたが、この度稼働しましたので、お知らせいたします。



1 目的

 (1) 島内のライフライン維持・復旧作業等に従事する要員の作業環境安全の確保

 (2) 将来、島民が帰島する際の、有毒ガス面からの帰島条件の把握

2 測定項目

  二酸化硫黄及び硫化水素

3 測定地点

  1) 阿古今崎

  2) 三宅島空港

4 測定開始時期

  1) 阿古今崎:平成12年11月15日 16時〜

   2) 三宅島空港:平成12年11月21日 予定

5 測定方法

 (1)二酸化硫黄

   紫外線蛍光法(0.1〜100ppm)

 (2)硫化水素

   定電位電解法(0.1〜5ppm)

6 三宅島大気環境濃度システムの概要

  連続自動測定機で測定されたデータを衛星通信電話により親局(現地災害対策本部、

 都庁)に伝送し、島内の火山性ガス濃度の常時監視を行うものである。

 電源については、気象庁(非常発電設備)の協力を得て行う。

【参考】

 1 現在までの三宅島における環境濃度の把握方法の変遷

   1)二酸化硫黄の連続自動測定(8/31〜9/15、発電・送電中止のため停止)

      測定結果 0.1〜2ppm

   2)検知管法による測定(9/17〜) 

   3)携帯式ガス検知器・分子拡散式サンプラー法(10/16〜11/15)

 2 紫外線蛍光法

   短い波長の紫外線を照射すると、これを吸収して励起した二酸化硫黄が蛍光を発す

  る。この蛍光強度を測定することにより、試料大気中の二酸化硫黄濃度を測定する。

 3 定電位電解法

   電解液に大気試料を通すと一定の電位に保たれた電極上でガスを電気分解し、この

  ときに電流が発生する。発生する電流は、ガス濃度に比例することにより試料大気中

  の硫化水素濃度を測定する。