http://www.metro.tokyo.jp/INET/ETC/SAITAI/HISAI/MIYAK317.HTM 平成１２年１１月１４日 連絡先 午後２時００分 環境局環境評価部広域監視課 東京都災害対策本部 03-5388-3567 東京都災害対策本部の対応等について（第２１７報） 三宅島における火山性ガスの環境測定の結果について（その２） （１０月２８日〜１１月６日） 東京都では、三宅島における火山性ガスの環境濃度を把握するため、島しょ保健所三宅 出張所に二酸化硫黄連続測定機を設置していましたが、発電・送電中止となっているため、 データを取ることができない状況にあります。 今回、簡易な方法を用いて島内の環境レベルを把握するための調査を行い、その結果が まとまりましたのでお知らせします。 １ 測定内容 (1)測定日時 平成１２年１０月２８日１２時〜１１月６日１３時 (2)測定項目 二酸化硫黄、硫化水素 (3)測定地点 １）島しょ保健所三宅出張所、２）阿古漁港船客待合所、３）三池港船客待合所 (4)測定方法 １）期間平均値の測定方法 分子拡散式サンプラー・イオンクロマト法 ２）期間最大値の測定方法 携帯式ガス検知器 ２ 測定結果 島しょ保健所三宅出張所の二酸化硫黄濃度の期間平均値は前回の濃度を上回ったが、 その他は前回の濃度を下回った。 (1)二酸化硫黄 期間平均値は、０．０５２ｐｐｍ〜０．１１８ｐｐｍの範囲にある。参考までに、 環境基準（１時間値の１日平均値０．０４ｐｐｍ）と比較すると、３地点とも上回っ ている。 最大値は、５〜７ｐｐｍの範囲にあり、作業環境の暫定基準２ｐｐｍを３地点と も上回っている状況が分かる。 (2)硫化水素 期間最大値は、１未満〜１ｐｐｍの範囲にあり、作業環境の暫定基準１０ｐｐｍ を下回っている。 ＋−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−＋−−−−＋−−−−−−−−−−−＋−−−−−−＋ ｜ 測定地点 ｜ 測定機関 ｜測定位置｜二酸化硫黄濃度 ｜硫化水素濃度｜ ｜ ｜ ｜ ＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜ ｜ ｜ ｜平均(ppm) ｜最大(ppm) ｜最大(ppm) ｜ ＋−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜島しょ保健所 ｜10月28日12時〜 ｜ 上部 ｜ 0.053 ｜ ７ ｜ １未満 ｜ ｜三宅出張所 ｜ ＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜ ｜11月6日12時 ｜ 下部 ｜ 0.052 ｜ ５ ｜ −−− ｜ ＋−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜阿古漁港船客待合所｜10月28日13時〜 ｜ 上部 ｜ 0.118 ｜ ７ ｜ １未満 ｜ ｜ ｜ ＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜ ｜11月6日13時 ｜ 下部 ｜ 0.118 ｜ ５ ｜ −−− ｜ ＋−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜三池港船客待合所 ｜10月28日11時〜 ｜ 上部 ｜ −−− ｜ ７ ｜ １ ｜ ｜ ｜ ＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ ｜ ｜11月6日12時 ｜ 下部 ｜ 0.087 ｜ −−− ｜ −−− ｜ ＋−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−＋−−−−＋−−−−−＋−−−−−＋−−−−−−＋ 注1) 測定位置の上部とは地上から約150cm(三池港は約83cm)、下部とは地上から約40cmの高さである。 2) 二酸化硫黄濃度の平均値は、分子拡散式サンプラー・イオンクロマト法による測定値である。 [分子拡散式サンプラー・イオンクロマト法] 多数の細孔を持つ蓋のあるプラスチック容器に吸収液を入れ、測定場所に吊しておくと、通過 したガスが吸収される。これをイオンクロマトグラフ装置で分析する。総吸収量を測定期間の総時 間数で割った値を期間平均値と表示している。 3) 最大値は、携帯型ガス検知器（定電位電解式）による測定期間内瞬時最大値である。 【参考】 (1)二酸化硫黄の環境基準：日平均値０．０４ｐｐｍ、１時間値０．１ｐｐｍ (2)前回測定結果（１０月１６日〜１０月２８日） １）二酸化硫黄 期間平均値：０．０１４ｐｐｍ〜０．３１７ｐｐｍ 期間最大値：５〜２１ｐｐｍ ２）硫化水素 期間最大値：１未満〜４ｐｐｍ