第11回 東北イオニクス研究会
神嶋修 教授(摂南大学)による特別講演
日時:2016年1月18日(水) 15:00-16:30
場所:多元研材物2号棟(南総合棟1) 5階会議室 (エレベータを降りて左側突き当たり)
講演タイトル:
「超イオン導電体βアルミナのイオン伝導と多体相関にみられるスケール不変性」
要旨:
複雑系物質の「スケール不変性」は,超イオン導電体ではその輸送係数に見られる。イオン伝導度の周波数依存性には周波数ωの0.6乗に比例した電気伝導度が観測され,ジョンシャーの普遍則として古くから知られている。0.6乗のベキ乗則に従う事から,臨界現象におけるスケーリング理論のように,背後に何らかのスケール不変性が存在する可能性が指摘されている。
今回紹介する研究は,2次元的にイオンが拡散する超イオン導電体βアルミナの電気伝導度のベキ乗則である。複雑な可動イオンどうしの多体相関の広がりから導かれるスケール不変性が見られることを明らかにした。