序文

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自然界は原子およびそれらが結びついてできた分子の集合体であるとする視点の確立が近代科学の大きな成果の一つであることはよく知られています。この視点を取れば、原子分子レベルに立った物質観や自然認識をもたらすものは、物質の構造やその変化を司る原理の本質を捉えるための微視的探求と全体像の鳥瞰となります。

分子科学は、そうした分子が織りなす多彩な現象の豊かさの源を理解することにより、人智の新たな水平線を切り拓くとともに、食糧、エネルギー、環境、薬害等の全世界的な課題の克服に向けて自然共生社会に貢献しようとする学際分野です。したがって、分子科学は、自然の妙と叡智をより深く学び、それを活用することにより、科学・技術の全体を貫くより太い基幹となり、また互いに異なる研究分野を横断的に繋げるより強い体幹とならねばなりません。

上記の目的にアプローチするため、髙橋正彦研究室は、「分子から金属まで色々なモノをつくる(原子を結びつける)働きを担うのは電子である」との自然原理に最大限に立脚します。すなわち、電子の運動を観察する独自の新しい計測方法を開発することにより、モノがもつ反応性や機能性の核心に直接的に迫る先導的・開拓的分子科学研究の推進と、科学・技術の様々な分野で次世代を担う学生・若手研究者の育成を目標としています。

最後に、皆さんが分子科学により大きな関心を持たれる一助にこのホームページがなれば、大変うれしく思います。

OFF TIME 2

 

平成28年11月19日

髙橋正彦