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お知らせ
みやぎ県民大学開放講座にて火原彰秀教授が講演しました

20170721_7210 7月21日、平成29年度多元物質科学研究所 みやぎ県民大学「ミクロの世界を測る、見る、操る」第3回講座を開講し、18名の受講生が参加しました。
 講座では、火原彰秀教授が「ミクロの世界を操る」と題して、ある対象物の中に何がどれだけあるかを調べる分析方法について、そのしくみについてお話しました。ヒトゲノム計画によりDNA分析の高速化が注目を集め、1993年に、それまで20分かかっていた分析が20秒で出来る電気泳動マイクロチップが開発され、急速に発展してきた、分析デバイス開発の歴史についても紹介しました。さらに、火原教授らが研究をすすめるマイクロ分析システムについてもお話しました。サンプルを、酸性、中性、アルカリ性の三つに分ける事例をあげ、火原教授自身が設計したマイクロチップの図を示しながら、そのしくみを詳しく解説しました。同じ処理を従来の実験室レベルの方法で行うと1時間程かかるところが、マイクロチップを用いることによって、あっという間に分析出来ることを紹介し、こういった分析システムの研究、開発をすすめることによって、医療現場における分析・診断の高速化などの可能性が拡がると述べました。最後に、これまでのノーベル化学賞から「化学の目的の一つは生命現象の理解であり、その手段も化学である」と考えられるとお話しました。
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 参加した受講生は、講演後に実験室を訪問し、実際に制作を行うクリーンルームを前に、火原研究室の福山助教から、どんな手順で作っているのか等について説明を受けました。
 

関連リンク: 
みやぎ県民大学開放講座「ミクロの世界を測る、見る、操る」
第1回講座 「ミクロの世界で速度を測る」(2017/7/7)報告
第2回講座「ミクロの世界の構造を見る」(2017/7/14)報告
第4回講座「ミクロの世界の構造を調べる加工技術」(2017/7/28)報告
ナノ・マイクロ計測化学研究分野(火原研究室)