日本原子力研究開発機構 委託研究

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日本原子力研究開発機構 委託研究

研究課題:『シビアアクシデント時の溶融ステンレス鋼-B4Cの液体熱物性に関する研究』

研究代表:福山博之

研究期間:平成28年5月~現在


研究目的

本研究は、日仏間の高速炉協力に資するため、日仏シビアアクシデント研究における炉心混合物質の熱力学的データベースを構築することを目的として、シビアアクシデント時の溶融ステンレス鋼-B4Cの液体熱物性データを取得するものである。ここで得られた実験データは実機評価に用いる解析の入力データとして活用される。

研究内容

日仏間の高速炉協力では、シビアアクシデント研究が主要な課題であり、その中で炉心混合物質の熱力学研究が項目として挙がっている。本項目が提起された背景は、シビアアクシデント時に炉心部で溶融した燃料・構造材・制御材の混合物質の特性はこれまで十分に研究されておらず、従来のシビアアクシデント評価では定性的な検討に留まっていたことがある。そのような背景から、シビアアクシデント時の炉心混合物質の熱力学データベースを構築し、解析コードに反映してシビアアクシデント評価の解析精度を向上させることが必要である。特に、制御材(B4C)と構造材(ステンレス鋼)が接触することにより生じる混合物の高温液体物性データは皆無であり、新規にデータを取得することは非常に意義が高い。

本研究は、電磁浮遊法と静磁場を組み合わせて金属・合金の熱物性を高精度で測定できる超高温熱物性計測システムPROSPECTを用いて、ステンレス鋼とB4Cとの共晶で形成される混合物を対象に高温液体物性(密度、比熱、熱伝導率、放射率、表面張力)のデータ取得を複数年に亘って実施するものである。

研究成果

こちらの論文をご覧ください。

Hiroyuki Fukuyama, Hideo Higashi & Hidemasa Yamano
Thermophysical Properties of Molten Stainless Steel Containing 5 mass % B4C
Nuclear Technology, vol. 205 (2019) 1154-1163
DOI: 10.1080/00295450.2019.1578572