当研究室では持続可能社会の実現に重要な物質変換“人工光合成”および“バイオマス変換”のための無機材料開発を行っています。酸化物、硫化物、酸窒化物、およびリン酸塩など多様な無機物質を対象として、結晶構造、構成元素、表面構造などの観点から高機能化を図っています。人工光合成では半導体光触媒および半導体光電極による水分解に注力しており、より長波長の光に応答し、より高い量子収率で水を分解できる光触媒系の構築を目指して研究を進めています。例えば、バンドポテンシャル制御による応答波長と反応特性制御、反応活性点導入およびキャリアトラップ制御のための表面修飾、合成プロセスおよびポスト合成処理に着目した高機能化を行っています。一方で、バイオマス資源からの有用化学物質製造のための固体酸塩基触媒開発および反応プロセス開発も行っています。さらに、無機材料化学の視点から光触媒や固体酸塩基触媒として機能する新物質の設計・開拓も行っています。