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アメリカ短期留学
(University of Washington, March 1st - March 29th, 2017)体験記 (Writer:水野敬太)




2017年3月、アメリカのワシントン州シアトルにあるUniversity of Washingtonに1ヶ月間の短期留学に行ってきました!この体験記では、今回の僕の留学に関して簡単に紹介したいと思います。

University of Washington! シアトルは3月中旬まではほぼ毎日悪天候でした。。。

 

 今回僕がUniversity of Washington、略してUWに留学することになったのは、UWにいらっしゃるS. B. Adler先生という方のグループの下で共同研究をさせていただくためです。Adler先生のグループは、主にSOFC空気極反応の理論的解析の分野で最先端を走るグループの1つで、世界的にも非常に著名なところです。どのくらいかと言うと、SOFCの研究をしている方で、「S. B. Adler, J. A. Lane, B. C. H. Steele, J. Electrochem, Soc.,143, 3554 (1996)」や「S. B. Adler, Chem. Rev. 104, 4791 (2004)」などの論文引用を見たことが無い人は恐らくいないであろう、というくらいの有名さです。そんなAdler先生の下、僕は雨澤研の誇るちょっと特殊なSOFCの電極を用いて、世界でもほぼAdler先生のところでしかできない、ちょっと特殊な実験をするためにUWに留学しました。実験自体の詳しい話は省きますが、とても興味深い成果を得ることができました。

留学したのはUWのChemical Engineeringというところです。

 

 UWはその歴史はもちろんですが、キャンパス自体も非常に由緒ある、美しいところでした。「まるで映画の世界みたい」という感じですね!キャンパスは休日には近所からピクニックに来る人や海外からの観光客で賑わっていました。

3月末のUWの中庭は桜とお花見客でいっぱいになります!

加えて、ファンタジー好きの僕としては、UWのSuzzallo Libraryは人生で一度は行っておきたい場所の1つだったので、今回の留学でじっくり眺める機会ができたのはとても幸運でした。早朝のほとんど人がいないSuzzallo Libraryの読書室にて、一人でテンション上がってました。

Suzzallo Library。玄関前で結婚式の前撮りみたいなことをやっていることもありました!

Suzzallo Libraryの読書室。Harry Potterシリーズの世界を彷彿とさせます。

Suzzallo Libraryは階段も荘厳でした!

 

キャンパス外では、スタバ1号店やスペースニードルなどの色々な観光名所を回ったり、サッカーを見に連れて行ってもらったりなど、シアトルの街や文化も十二分に満喫することができました。シアトルではサッカーが最近、アメフトや野球と並ぶ勢いでアツくなってきているらしいですね!また、寒い日でも多くの人が半袖を着ていたり、皆カレッジロゴのグッズを持っていたり、粉末コオロギを食べていたりと、アメリカだなあ、異文化だなあと感じられる様々な体験ができました。

サッカースタジアムは結構満員でした!

英語が全然話せない状態でシアトルに行ってしまったこと、さらに全然話せない状態のまま戻ってきてしまったことは大変後悔しています。。。しかし、そんな状態でもAdler先生やUWの学生たちのおかげで、上記のように毎日楽しく、意義のある留学生活を送ることができました。彼らには心から感謝しています。
今回の留学は、実験面での進展という成果はもちろんですが、異文化をじっくりと味わうこともでき、今後の糧となる経験ができたと思います。さらに、自分の実験を見つめ直す機会を作れたこと、研究への取り組み方や考え方についても新鮮な視点を得ることができたことで、今後の自分の研究に改めて活を入れることができました!

僕の中では、秋のSPring-8での実験中の雨澤先生の一言、「卒業旅行、シアトル行かない?」から今回の留学の話が始まりました。そして、なんだかんだで卒論はシアトル出発の前日に書き終える形になり、さらに自身初の海外長期滞在にも関わらず、荷物の支度を始めたのは出発の5時間前だった、などなど、この留学の準備はドタバタの連続でした。しかし、実際このドタバタを乗り越えて、また卒業式や卒業旅行を捨ててでも今回の留学に行けたことは、僕にとって非常に大きな価値のあることだったと考えています。研究留学にご興味ある方は、ぜひ一歩踏み出してみてはどうでしょうか?

今回の留学で得た知見と生まれた繋がりを大事にして、大学院でも研究に邁進していきたいと思います。今回の留学を支えてくださったAdler先生とそのグループの学生の方々、そして雨澤先生はじめ雨澤研のスタッフの方々、本当にありがとうございました!

Thank you so much, Stu & Brian!

水野 敬太