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2013 ドイツ留学 (Writer:藤巻義信)



ドイツ短期留学記 (平成25720日~91日)
平成25年の初夏、ドイツのバーデンヴェルテンベルク州にあるハイデルベルグ大学、カールスルーエ工科大学へ1ヶ月半の短期留学に行ってきました。このページでは、今回の短期留学で体験してきた内容をかんたんに紹介します。



Solid State Electrochemistry Workshop 2013

はじめの3日間は、ハイデルベルグ大学でのSolid State Electrochemistry Workshop 2013に参加しました。このワークショップは、雨澤研究室が扱う分野である固体電気化学をテーマとして、学生や有名な先生方、企業によるリチウムイオン電池や燃料電池に関わる発表が行われました。私も口頭発表で参加させていただき、たくさんのあたたかいコメントやアドバイスをもらうことができました。


ハイデルベルグ大学 Ruprecht-Karls-Universität Heidelberg
ワークショップ終了後は、そのままハイデルベルグ大学に残り、同大学付属コンピューターセンター Thomas Carraro先生の研究室に滞在しました。Thomas先生は、有限要素法による数値シミュレーションを用いて、工学システムの最適化を目指す研究に取り組んでいます。最近では、燃料電池における電極反応場や、人間の臓器でガン細胞が成長していくプロセスを、シミュレーションにより解明する研究が進められていました。


カールスルーエ工科大学 Karlsruher Institut für Technologie
留学期間の後半は、ハイデルベルグ大学の北にあるカールスルーエ工科大学 電気化学材料研究所 E. Ivers-Tiffee先生のもとでお世話になりました。Tiffee先生の研究室では、雨澤研究室と似ていて、リチウムイオン電池と固体酸化物形燃料電池が大きなテーマとなっています。多くの学生が所属しているので、研究テーマも多岐にわたります。たとえば、集束イオンビーム加工観察装置と走査電子顕微鏡を組み合わせたFIB-SEMによる電極構造の3次元構築が得意分野の1つです。洗練された実験設備ばかりで、うらやましい限りです。。。


ギーセン大学 Justus- Liebig-Universität Gießen
短時間ながら、さらに北にあるギーセン大学 物理化学研究所 Jürgen Janek先生の研究室も訪ねました。X線光電子分光装置や飛行時間二次イオン質量分析計ToF-SIMSがあり、リチウム電池の電極劣化機構、動物の骨の再生機構に関する研究に利用されていました。


短期留学を終えて
1ヶ月半という短期間ながら、とても貴重で濃密な時間を過ごしてきました。特に、他研究室の先生方や学生との出会いはかけがえのないもので、私にとって非常に大きな刺激となりました。異分野の研究室が持つ、それぞれの特色を持ち寄ることで、きっと今までにない新しい研究や発見が生まれてくる。そんな希望を感じることが出来ました。
今回の短期留学では多くの学生、先生方のお世話になりました。このつながりを大切にしながら、今後の研究に活かしていきたいと思います。
今日も実験ガンバるぞー!!ヽ(≧▽≦)ノ"